楽天株が1年半ぶり下落率、安値圏で需給不安-増資警戒も

ネット通販サイト首位の楽天株が前 日比8.8%安の5万6200円まで売られ、取引時間中としては2009年 2月23日(9.3%)以来の下落率を記録。大証ジャスダック市場が昨 年11月安値に接近する中、信用取引など株式需給の要因や増資に対す る警戒感などが売りに拍車を掛けた。

いちよし証券投資情報部の宇田川克己課長によると、「信用倍率が 高く、株価が安値を切ってきたことで見切り売りが増えているようだ」 という。同社の信用倍率は、8月27日時点で5.5倍。買い残の減少で 20日時点の9.2倍から低下したものの、ことし7月以降では依然高水 準だ。市場環境の悪化で株価が52週安値に迫る現在の場面では、反対 売買が出やすくなっている。

また、1日付の日本経済新聞夕刊など国内外各紙は、同社などが 海外中心にM&A(企業の合併・買収)投資を拡大させていると報じ た。市場では、M&Aの急拡大が資金需要の拡大観測につながりやす くなっており、コスモ証券の川崎朝映アナリストは「海外事業を強化 する姿勢を示しているため、増資の可能性としては考えられる」と話 していた。

一方、同社広報担当の加藤浩利氏はブルームバーグ・ニュースの 電話取材に、「増資の予定は無い。急落の理由を調査中」と述べた。増 資警戒の後退で、株価は午後になって急速に下げ幅を縮小。売買高は 午後2時24分時点で17万3000株と、過去半年の1日当たり平均3万 5000株に対しおよそ5倍に膨らんでいる。