FRBほか監督当局、リスクへの対応不十分だった-バーナンキ議長

バーナンキ米連邦準備制度理事会 (FRB)議長は、過去70年で最悪の金融危機につながった住宅ロー ンや銀行業のリスクについて、FRBなど監督当局はもっとうまく対 応できたはずだとの認識を示した。

同議長は、金融危機調査委員会(FCIC)がワシントンで開い た議会公聴会での証言原稿で「FRBはサブプライムローン(信用力 の低い個人向け住宅融資)に関する不正を特定し、対処するのが遅か った。FRBが直接監督している銀行以外の金融機関に対しては特に そうだった」と指摘した。

その上で、金融機関をより幅広く監督する法制度の欠如が主要な 問題であったものの、「監督当局はより広範な金融システムを脅かすリ スクを特定するためにもっと努力できたはずだ」との見方を示した。

金融危機の発生を受け、バーナンキ議長は金融機関の監督を強化 する方針を表明しており、7月に成立した金融規制改革法は経営が行 き詰まった企業を政府が整理する際に役立つとみている。上院銀行委 員会のドッド委員長(民主、コネティカット州)ら議員は、危機発生 前の規制が甘かったとしてFRBを批判している。

同議長はまた、金融機関の破たんはより広範な金融システムへの リスクを引き起こしかねないという議論について触れ、「金融危機の教 訓が一つあるとすれば、それは『大き過ぎてつぶせない』という問題 を乗り越えなければならないということだ」と指摘。「当局が介入しな いと約束するだけでは、この問題は解決しない」と述べた。

「副作用」

バーナンキ議長は、この10年間に発生した米住宅バブルの原因は FRBの低金利政策ではないという1月の講演で述べた見解をあらた めて示した。その上で「単一の資産の価格制御のために金利全般を引 き上げた場合、ほかの資産や経済分野が多大な副作用を被ることに疑 いの余地はない」と指摘した。

同議長は、住宅ローン関連の損失や「不安定」な短期資金調達に 依存する「影の銀行システム」といった危機の原因と危機を悪化させ た問題に証言の多くを割いた。「政府の危機対応手段のずれに加えシス テムの脆弱(ぜいじゃく)性が、危機が非常に深刻化し広範な経済に 計り知れない影響を与えたことを第一に説明するものだ」と語った。

バーナンキ議長は、証券会社リーマン・ブラザーズ・ホールディ ングスの破たん容認など2008年の金融危機の前とそのさなかに監督 当局が取った措置を検証するためにFCICが2日間の日程で開いた 公聴会の2日目に証言した。

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