ベアー・スターンズ救済が「原罪」-ウォリソン米金融危機調査委員

米証券会社ベアー・スターンズの 米銀JPモルガン・チェースによる2008年の合併を米当局が政府保 証を通じて後押ししたことが「原罪」だと、米金融危機調査委員会 (FCIC)のメンバー、ピーター・ウォリソン氏が指摘した。他社 も救済されるとの印象を与えたためだとしている。

ウォリソン氏は1日、ワシントンでのFCIC公聴会で「市場参 加者は、少なくともベアー・スターンズの規模を上回るすべての大手 企業が救われると思った」と述べ、「政府が最終的に救ってくれるな ら、必要とされるだけの資本を調達しなくてもいいと企業は恐らく感 じただろうし、資本増強に関して懸念する債権者も減っただろう」と 語った。

FCICは、米当局が証券会社リーマン・ブラザーズ・ホールデ ィングスを破たんさせながら保険会社アメリカン・インターナショナ ル・グループ(AIG)など複数の企業を救済した08年の決定を検 証中だ。米金融安定化策の規模は7000億ドル(約59兆円)に上っ た。

ウォリソン氏は「ベアー・スターンズを救済する決定が実質的に 原罪となったとわたしはみている。なぜならばベアー・スターンズ救 済後にすべてが変わったからだ」と語った。

JPモルガンは、米金融当局がベアー・スターンズの住宅ローン 関連資産を引き受けるとの合意を受けて同社の買収を08年に完了し た。救済合併には政府保証が必要だったとしていたJPモルガンのジ ェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は昨年3月の書簡で 「住宅ローン関連リスクは引き受けられなかったし、引き受けるつも りもなかった」とし、「われわれが買収しようとしていたのはただの 家ではなく、炎上している家だった」と記している。