米国株:大幅高、製造業統計を好感-ダウ平均255ドル高

米株式相場は続伸し、2カ月ぶり の大幅高。米国や中国の製造業統計が市場予想を上回ったことが手掛 かりになった。

キャタピラーを中心にS&P500種株価指数の資本財株指数が 大きく上昇。米国と中国の製造業活動の拡大ペースが8月に加速した ことが背景。金属価格の上昇を追い風に、アルコアも高い。

新型の携帯音楽プレーヤー「iPod(アイポッド)」のほか、 音楽や動画をテレビで再生するセットトップボックス「アップルTV」 のリニューアルを発表したアップルも上昇。これに関連し、オンライ ン映画レンタルサービスのネットフリックスも値上がり。身売り観測 が浮上したバーガーキング・ホールディングスは急伸した。

S&P500種株価指数は前日比3%高の1080.29。ダウ工業株 30種平均は254.75ドル(2.5%)上昇の10269.47ドル。

スリベント・アセット・マネジメントの運用責任者、マイケル・ ビンガー氏は「ロングオンリーのファンドは一息つけたことだろう。 ショート側は売り浴びせが恐らく終了したと話している」と指摘。 「夏を通じて米経済指標のほとんどが悲観的だったにもかかわらず、 このように相場が大幅に上昇したのはそのためだ」と述べた。

前月の市場は8月としては過去9年間で最大の下げを記録してい た。製造業活動の拡大が示されたことを背景に、各国政府が景気刺激 策を解除するなか世界経済が減速するとの懸念が和らいだ。米連邦準 備制度理事会(FRB)が前日発表した連邦公開市場委員会(FOM C)議事録によると、一部メンバーは、成長とインフレ見通しの双方 で下振れリスクが高まっていると指摘した一方、当局は景気浮揚に向 けた国債購入の再開には慎重な姿勢を示唆した。

最悪の月間

ストック・トレーダーズ・アルマナックによれば、9月は株式に とっては歴史的に見て最悪の月間となっており、1950年以降S&P 500種は平均で0.7%、ダウ30種平均は1%それぞれ下落している。

キャタピラーは4.6%高と、資本財株指数の上昇をけん引。同 指数はS&P500種の業種別10指数の値上がり率トップとなった。 米供給管理協会(ISM)が発表した8月の製造業景況指数は56.3 と、前月の55.5から上昇した。ブルームバーグ・ニュースがまとめ たエコノミスト予想の中央値は52.8への低下だった。同指数では 50が製造業活動の拡大と縮小の境目を示す。

米株式相場は、中国の製造業統計を受けた世界的な株高の流れを 引き継いだ。中国物流購買連合会が1日発表した8月の製造業購買担 当者指数(PMI)は51.7と、前月の51.2から上昇。エコノミス トの予想中央値も上回った。英HSBCホールディングスなどがこの 日発表した8月のHSBC中国製造業PMIは51.9に上昇。7月は

49.4だった。

上昇を維持

給与明細書作成代行会社のオートマティック・データ・プロセッ シング(ADP)エンプロイヤー・サービシズが発表した集計調査で、 8月の米民間部門雇用者が市場予想に反して前月比で減少したことが 示された後も、株価は上昇した。同集計調査によると、米民間部門の 雇用者数は前月比で1万人減少した。ブルームバーグがまとめたエコ ノミストの予想中央値は1万5000人の増加だった。米人材あっせん 会社チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマス(シカゴ)がこの 日公表した別のリポートによると、8月に発表された人員削減計画の 対象は3万4768人と、前年同月比で55%減少した。

リッジワース・キャピタル・マネジメントのファンドマネジャー、 ドン・ワーデル氏は、「とても力強いV字型の回復とは言えないが、 引き続き成長段階にある上、こうした株価水準は非常に魅力的だ」と 指摘。「市場参加者は中国経済の減速をかなり懸念していたが、同国 経済は拡大している。投資家が心配していたほど悲観的な状況ではな い」と述べた。

アルコアは3%高。フリーポート・マクモラン・カッパー・アン ド・ゴールドは5.8%値上がり。ニューヨークの銅相場は4カ月ぶ りの高値に上昇した。

アップルは3%高。同社は新型のiPodを公開、コンテンツ配 信サイト「iTunes(アイチューンズ)」にソーシャル・ネット ワーキングの機能を加えた。