新興市場:ドル建ての公社債、8月の起債額が倍増-金利が追い風

新興市場の8月のドル建て公社 債の起債額が前年同期の2倍近くになった。ドル建て金利が2008 年以来初めて自国通貨建て金利を下回ったことが背景にある。

8月はベラルーシやベネズエラ政府とメキシコ石油公社(ペメ ックス)やインドのユニオン・バンク・オブ・インディアなどの企 業の起債額が計121億ドルと、前年同月の74億ドルを上回った。 ブルームバーグの集計データが示した。

JPモルガン・チェースのEMBIグローバル・ディバーシフ ァイド・ソブリン・イールド指数によると、新興国のドル建て債の 利回りは8月23日に過去最低の5.5%を記録。また8月2日には、 ドル建て債の利回りが平均5.9%と、自国通貨建て債(同6%) を2年ぶりに下回った。

新興国の債券に対するファンドの買い意欲は旺盛だ。国際通貨 基金(IMF)によると、新興国の今年の経済成長率は6.8%と、 先進国の2.6%を上回る見込み。新興市場のドル建て債は、米リ ーマン・ブラザーズ・ホールディングス破たん後の2008年10月 に利回りが12.2%に達したが、それ以降にプラス78%のリター ンを上げている。EMBIグローバル・ディバーシファイド・コン ポジット指数が示した。

ユニオン・バンケール・プリベ(チューリヒ)で新興市場債約 5億ドルの運用に携わるジャンドミニク・ブティコフェー氏は「新 興市場の借り入れコストは、米国の利回り低下に伴って縮小してい る」と指摘。先進諸国の中央銀行が「史上最も緩和的な金融政策」 を取っている限り、この状況は今後も続くだろうとの見方を示した。

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