住友鉱:資源権益の買収積極化へ、今後3年で1000億円規模の投資も

住友金属鉱山は資源権益の買収を積 極化する。今後3年で過去最大となる総額1000億円規模の投資も可 能と判断して銅や金、ニッケルの権益取得を狙う。中国などでの需要増 を背景に資源価格は需給ひっ迫から高値で推移している。権益投資の拡 大で収益強化を図るとともに原料の安定調達先を確保する。

家守伸正社長が8月31日、ブルームバーグ・ニュースとのインタビ ューで明らかにした。資源権益への投資について「具体的な数字を立て ているわけではないが、1000億円は十分可能性のある数字」と述べた。 銅や金についてはそれぞれ2-3件買収交渉を進めているという。権益 比率については「50%以上を取れればいいが、今までのように10%台と いうつもりはない。20-49%の間だろう」と高い比率を目指す方針を示 した。

投資資金の手当てについては「現時点ではエクイティファイナンス (新株発行を伴う資金調達)は考えていない」と明言。同社の2010年3 月末の有利子負債倍率(DER)は0.34倍。家守社長は「0.8倍に上が っても気にはしない」と述べ、銀行借り入れなどを活用して積極投資に 踏み切る考えを強調した。

大和証券キャピタル・マーケッツの村田崇シニアアナリストは「製 錬よりもポテンシャルの高い資源事業への注力はポジティブに捉えてい る。これまでの実績としても成功しており、今後の動向には注目してい る」と述べた。

今期から開始した3カ年の新中期経営計画では資源権益への投資 額については明示していなかった。前期までの3年間の資源権益への投 資額は482億円。1000億円規模の投資となれば倍増となる。資源権益を 除く設備投資総額は3年間で1900億円を計画しており、権益投資はそ れに追加されることになる。

住友鉱は銅製錬国内2位。原料である銅鉱石の需給ひっ迫による買 鉱条件の悪化で製錬事業の採算は悪化している。そのため銅地金は生産 能力に対して10%の減産を継続中。家守社長は銅鉱石の需給緩和が見込 まれる14年-15年ごろまでは「少なくとも10%減産は続ける」との考 えも明らかにした。

業績面では10年4-9月期の連結純利益を当初予想の340億円から 前年同期比2.1倍の360億円へと先月上方修正した。銅の価格は会社側 の期初想定の1トン当たり6500ドルに対して足元では7000ドルを超え る水準。100ドルの上昇で経常利益を11億円押し上げる。ただ「今のメ タル価格は需給を反映した形よりも高め。今後どちらに向いていくか分 からない」として、通期業績予想を据え置いた背景を説明した。

1日の住友鉱株の終値は前日比26円(2.4%)高の1101円。

-- Editor:Takeshi Awaji, Fukashi Maruta

参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: 東京 鈴木 偉知郎 Ichiro Suzuki +81-3-3201-8594 isuzuki@bloomberg.net 東京 ジェイ・ハー Jae Hur  +81-3-3201-8282 jhur1@bloomberg.net 記事についてのエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 yokubo1@bloomberg.net シンガポール   James Poole +65-6212-1551 jpoole4@bloomberg.net