NY外為:ドルと円が下落、製造業改善でリスク資産需要

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ニューヨーク外国為替市場では ドルと円が主要通貨の大半に対して下落。米国と中国の製造業部門 の拡大が示されたことから、高利回り通貨への需要が押し上げられ た。

オーストラリア・ドル(豪ドル)は対ドルで3週ぶり高値に上 昇。オーストラリアの4-6月(第2四半期)の国内総生産(GD P)は過去3年で最大の伸びだった。ドルは対円で上昇。米供給管 理協会(ISM)が発表した8月の製造業景況指数が予想に反して 上昇したのが好感された。ドルはこれより先、対円で15年ぶり安値 付近をつける場面もあった。

BNYメロンの為替グループのマネジングディレクター、サマ ルジット・シャンカー氏は「投資家はリスクの高い通貨に飛び付き、 ドル相場は軟調になるだろう」と述べ、「ISM統計は非常に予想 外の内容だったことから、それが原動力になった」と続けた。

ニューヨーク時間午後4時25分現在、ドルは対ユーロで1%下 げて1ユーロ=1.2811ドル。一時は8月19日以来安値の

1.2856ドルまで下落した。円は対ユーロで1.3%下げて1ユーロ =108円18銭。前日は106円76銭だった。ドルは対円で0.3% 上昇して1ドル=84円44銭。一時は83円67銭まで売り込まれ た。8月24日には1995年6月以来の安値83円60銭をつけた。

豪ドルとノルウェー・クローネ

豪ドルとノルウェー・クローネは主要通貨すべてに対して上昇。 豪ドルは対米ドルで2.2%高。オーストラリアの第2四半期GDP は前四半期比1.2%増と、第1四半期の0.7%増から伸びが拡大し た。ノルウェー・クローネは対ドルで1ドル=6.1615クローネと、 約2週間ぶりの高値を付けた。

スイス・フランは主要通貨の大半に対して下落。対ユーロでは 1%値下がりした。

米供給管理協会(ISM)によると、8月の製造業景況指数は

56.3と、前月の55.5から上昇した。ブルームバーグ・ニュース がまとめたエコノミスト予想中央値は52.8への低下だった。同指 数では50が製造業活動の拡大と縮小の境目を示す。

中国の製造業

中国物流購買連合会が発表した8月の製造業購買担当者指数 (PMI)は51.7と、前月の51.2から上昇。ブルームバーグが まとめたエコノミスト17人の予想中央値(51.5)も上回った。同 指数は50が製造業活動の拡大と縮小の境目を示す。

トラベレックス・グローバル・ビジネス・ペイメンツの市場ア ナリスト、ジョー・マニンボ氏は、明るい内容の経済統計で「世界 経済成長をめぐる懸念が緩和されたが、すべてを打ち消したわけでは ない」と指摘。「投資家の雇用見通しに対する懸念はまだ根が深い。 そうした懸念は最終的には円やドルといった安全な逃避先とみなされ る通貨にとっては支援材料になるだろう」と述べた。

給与明細書作成代行会社のオートマティック・データ・プロセ ッシング(ADP)エンプロイヤー・サービシズが発表した給与名簿 に基づく集計調査によると、8月の米民間部門の雇用者数は前月比 で1万人減少した。ブルームバーグがまとめたエコノミストの予想 中央値は1万5000人の増加だった。3日に発表される米雇用統計 では10万人の雇用減が見込まれている。

ADPの民間雇用統計発表後、円は一時、対ドルで値上がりす る場面もあった。

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