債券は急反落、長期金利一時1.035%に-財政拡大懸念や入札結果低調

債券相場は急反落し、長期金利は一 時1.035%まで上昇した。民主党の代表選挙に小沢一郎前幹事長が出 馬することを受けて財政拡大懸念が強まる中、超長期債を中心に売り が優勢となった。この日実施の10年債入札結果が低調となったことも 嫌気された。

日興コーディアル証券の山田聡チーフクオンツアナリストは、「超 長期債が軟調だった。きのうは値を戻したが、きょうは上値が重く、 戻り売りが出た。10年債入札結果もテール(最低と平均落札価格差) が拡大して低調だった」と述べた。

現物債市場で長期金利の指標とされる10年物の309回債利回りは、 前日比変わらずの0.975%で始まった。その後は、徐々に水準を切り 上げ、午後の開始後には10年債入札結果に対する警戒感から前日比6 ベーシスポイント(bp)高い1.035%まで上昇した。午後3時半前後 からは5bp高い1.025%で推移している。

民主党代表選が1日、告示され、現職の菅直人首相と小沢前幹事 長の2人が立候補を届け出た。両氏は同日中に政策や党運営に関する 方針を発表する方針。投開票は14日。前日には小沢氏が出馬を見送る との観測が出て債券が買われたが、再び財政拡大懸念が強まっている。

クレディ・アグリコル証券の加藤進チーフエコノミストは、「民主 党の総裁選告示にぶつかり、小沢氏出馬による連想で財政拡張が始ま り、財政再建が遠のく可能性を見始めたのが、手が引けている大きな 背景だと思う」と説明した。

もっとも相場が下げた場面では需要もみられた。日興コーディア ル証の山田氏は、「10年債利回りは入札結果が出たころが一番弱かっ たが、その後は押し目買いが入っている」と言う。

超長期債が大幅安。財政懸念で期間の長いゾーンが売られやすく なっている。新発20年債利回りは8.5bp高い1.755%、新発30年債 利回りは10bp高い1.79%まで上昇した。

10年債入札、テールが拡大

財務省によると、表面利率1.0%の10年利付国債(310回債)の 価格競争入札結果は、最低価格が99円45銭、平均落札価格は99円55 銭となった。最低落札価格は事前予想の99円50銭を下回った。テー ルは10銭と、昨年11月以来の水準に拡大し、入札の低調さを示唆し た。応札倍率は3.16倍と前回の4.18倍から低下した。

バークレイズ・キャピタル証券の徳勝礼子シニア債券ストラテジ ストは、10年債入札結果について、「予想していた通りに弱かった」 と指摘。その上で、「来年度の予算編成に伴い、財政拡大の話が出てお り、売り材料に使われやすい」と述べた。

日本相互証券によると、この日入札された10年物の310回債利回 りは業者間市場では1.04%で寄り付き、一時1.035%まで買われた。 その後は売りが出て、1.065%で推移している。

一方、東京先物市場で中心限月9月物は大幅反落。前日比14銭安 の142円85銭で始まった後、若干下げ幅を縮め、7銭安まで値を戻し た。しかしその後は、売りが優勢となり、午後に入って下げ幅を拡大 して、一時は66銭安まで下げた。結局は48銭安の142円51銭で引け た。

シュローダー証券投信投資顧問運用部の塚谷厳治債券チームヘッ ドは、「ここ1週間、相場が乱高下しており、証券会社などが神経質に なっている。ロングポジション(買い建て)が積み上がっていたほか、 先物はヘッジ売りが出た」と語った。

--取材協力 近藤雅岐 Editors:Hidenori Yamanaka,Masaru Aoki

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