米国株:小反発、中国のモルガンS投資や米指標を好感

米株式相場は小幅上昇。米規制 当局が中国による米モルガン・スタンレーへの投資を承認したことを 好感したほか、米住宅価格指数や消費者信頼感指数の上昇を受けて、 景気腰折れ懸念が和らいだ。月間ベースでは2001年以来最大の値下 がりで8月を終えた。

モルガン・スタンレーは上昇。米連邦準備制度理事会(FRB) は中国政府系投資ファンドの中国投資(CIC)に対し、モルガン・ スタンレー株式最大10%の取得を承認した。AT&TやJPモルガ ン・チェース、メルクが大きく上昇し、ダウ工業株30種平均の値上 がり率上位を占めた。米主要株価指数は午後の取引で、FRBが景気 浮揚に向けた大規模な資産購入を再開する計画はないと示唆したこと を受けて1時間にわたって下げていた。

S&P500種株価指数は前日比0.1%未満上昇の1049.33。一 時は0.8%下落していた。ダウ工業株30種平均は4.99ドル (0.1%)高の10014.72ドル。

フィデュシャリー・トラスト(ボストン)のマイケル・マレーニ ー氏は、「株式市場は売られ過ぎていた。疑いの余地はない」と指摘。 「一時的な上振れのようなものかもしれない。マクロ経済は総じて悲 惨な環境が続いている。ある程度安定するまでは、市場で目に見える 改善はあまり期待できない」と述べた。

S&P500種株価指数は今月4.7%下落。年初からは6%近く 値下がりしている。大恐慌以来最悪となった景気後退からの回復が失 速しているとの懸念が背景にある。

FOMC議事録

ニューヨーク時間の午後2時にFRBが連邦公開市場委員会(F OMC、8月10日開催)の議事録を公表すると、米主要株価指数は 一時上げを消した。景気浮揚に向けたFRBによる「量的緩和」の再 開、もしくは国債購入を予想していた投資家の失望を招いた。

議事録によると、一部メンバーは、証券保有額を一定水準に維持 する決定について、FRBに大規模な資産購入を再開する用意がある との誤ったシグナルを送ることになるとの懸念を示した。また、数人 のメンバーは、この決定の経済効果について「かなり小さなものにと どまりそうだ」と指摘。同時に、一部メンバーは「成長とインフレ見 通しの双方で下振れリスクが高まっている」とし、さらなら打撃を受 けた場合、「成長を著しく減速させることになる」との懸念を表明し た。

AT&Tは1.5%高。JPモルガン・チェースは1.4%、メル クは1.2%いずれも値上がりした。

住宅価格と消費者信頼感

米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)/ケース・シラー 住宅価格指数は6月に前年同月比で4.2%上昇した。米政府による 住宅購入者向けの税控除がまだ影響していたことが示唆された。ブル ームバーグがまとめたエコノミスト調査の予想中央値は3.5%上昇 だった。

米最大の高級住宅建設業者トール・ブラザーズは1.3%高で終 えた。

米民間調査機関のコンファレンス・ボードが発表した8月の消費 者信頼感指数が53.5に上昇したことが示されると、株価は上げ幅を 拡大した。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は

50.7だった。前月は51と、速報値(50.4)から上方修正されたも のの、5カ月ぶり低水準にとどまった。

銀行の利益

金融株指数はS&P500種の業種別10指数で値上がり率2位と なった。米連邦預金保険公社(FDIC)の報告書によると、米銀が 4-6月期に計上した四半期純利益は、過去約3年で最高だった。そ の一方でFDIC保証を受けている銀行のうち、破たんのリスクが指 摘された銀行は11%に増加した。

FDICが発表した業界動向に関する四半期報告書によると、米 銀の4-6月期利益は計216億ドルと、前四半期の180億ドルから 増加した。

モルガン・スタンレーは1.1%高。FRBはCICに対し、 2007年に取得したエクイティユニットの転換を通じたモルガン・ス タンレー株式最大10%の取得を承認した。

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