8月31日の米国マーケットサマリー:株が小反発、ドルは下落

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.2676 1.2663 ドル/円 84.03 84.62 ユーロ/円 106.52 107.14

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 10,014.72 +4.99 +.0% S&P500種 1,049.32 +.40 +.0% ナスダック総合指数 2,114.03 -5.94 -.3%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .48% -.02 米国債10年物 2.47% -.05 米国債30年物 3.52% -.06

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金(ドル/オンス) 1,250.30 +11.10 +.90% 原油先物 (ドル/バレル) 71.78 -2.92 -3.91%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場ではドルが対円で下落。連邦公開市場 委員会(FOMC)が31日公表した議事録(10日開催)では、一部 メンバーが一段の景気減速を懸念したものの、具体的に大規模な資産 購入を再開する計画は示されなかった。議事録に反応し、米国株は一 時値を消した。

円は月間ベースで対ドル4カ月連続高。過去1年7カ月で最長 の連続上昇となった。世界の景気回復が下降線をたどるとの観測が 安全逃避先としての円買いを誘った。スイス・フランは対ユーロで 最高値を更新した。

MFグローバル・ホールディングスのシニア市場ストラテジス ト、デニス・カジガス氏は、「円は質への逃避から、さらに上昇す る可能性がある」と述べ、議事録では「追加金融緩和の時期をめぐ り、政策にまとまりが欠けていることが示された。投資家は不透明 感から様子見の姿勢だ」と説明した。

ニューヨーク時間午後3時26分現在、円は対ドルで0.9%上 げて1ドル=83円91銭(前日は84円62銭)だった。対ユーロ では0.7%高の1ユーロ=106円35銭、前日は107円14銭。ユ ーロは対ドルで0.1%未満上げて1ユーロ=1.2675ドル。前日は

1.2633ドルをつけた。

◎米国株式市場

米株式相場は小幅上昇。米規制当局が中国による米モルガン・ス タンレーへの投資を承認したことを好感したほか、米住宅価格指数や 消費者信頼感指数の上昇を受けて、景気腰折れ懸念が和らいだ。月間 ベースでは2001年以来最大の値下がりで8月を終えた。

モルガン・スタンレーは上昇。米連邦準備制度理事会(FRB) は中国政府系投資ファンドの中国投資(CIC)に対し、モルガン・ スタンレー株式最大10%の取得を承認した。AT&TやJPモルガ ン・チェース、メルクが大きく上昇し、ダウ工業株30種平均の値上 がり率上位を占めた。米主要株価指数は午後の取引で、FRBが景気 浮揚に向けた大規模な資産購入の再開計画はないと示唆したことを受 けて1時間にわたって下げていた。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株 価指数は前日比0.1%未満上昇の1049.33。一時は0.8%下落して いた。ダウ工業株30種平均は4.99ドル(0.1%)高の10014.72 ドル。

フィデュシャリー・トラスト(ボストン)のマイケル・マレーニ ー氏は、「株式市場は売られ過ぎていた。疑いの余地はない」と指摘。 「一時的な上振れのようなものかもしれない。マクロ経済は総じて悲 惨な環境が続いている。ある程度安定するまでは、市場で目に見える 改善はあまり期待できない」と述べた。

◎米国債市場

米国債相場は上昇。10年債は月間ベースでは2008年末以降で最 大の上げとなった。米連邦準備制度理事会(FRB)がこの日公表し た連邦公開市場委員会(FOMC、8月10日開催)の議事録で、一部 メンバーが成長とインフレの見通しについて「下振れリスクの高まり」 を指摘したと記されたことが手掛かり。

2年債利回りは過去最低まで4ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)以内に迫った。今週発表される8月の雇用統計では、 3カ月連続での雇用減が見込まれているほか、製造業活動の減速も 予想されている。この日発表された8月の消費者信頼感指数が市場 予想を上回る伸びとなったことで、米国債は一時上げ幅を縮める場 面もあった。

モルガン・スタンレー・スミス・バーニーの債券ストラテジス ト、ケビン・フラガナン氏(ニューヨーク在勤)は「FRBは緩和 モードに戻った」と指摘。「FRBは景気動向を軽視していたわけ ではなく、景気の軟化を認めたのだ」と付け加えた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク 時間午後3時25分現在、10年債利回りは6bp低下の2.47%。 同年債価格(表面利率2.625%、2020年8月償還)は17/32上 げて、101 3/8。

10年債利回りは8月に43bp低下と、月間ベースでは08年 12月以降で最大の下げ。金融当局が政策金利を0-0.25%に引き 下げた同月には71bp低下した。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場はオンス当たり1250ドルを突破。月間 ベースでは4月以来の大幅高となった。ドル先安観で安全への逃避先 としての金の魅力が増した。

主要6通貨に対するドル指数は一時0.3%下落。米国債は月間 ベースで上昇した。金は一時1オンス=1251.80ドルと、6月28 日以来の高値を付ける場面もあった。景気回復減速への懸念から、先 進国23市場で構成するMSCI世界指数は8月に4.2%下げた。

リンド・ウォルドックの市場担当シニアストラテジスト、アダ ム・クロプフェンシュタイン氏(シカゴ在勤)は、「米国が安全な投 資先であり続けるのか、懐疑的な見方は強い」と指摘。「米国債に安 心感を持てなければ、投資資金は金に流れるだろう」と語った。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 相場12月限は前日比11.10ドル(0.9%)高の1オンス=

1250.30ドルで取引を終了。月間ベースでは5.6%高。年初からは 14%上昇した。過去最高値は6月21日に付けた1266.50ドル。

◎原油先物市場

ニューヨークの原油先物相場は下落。月間では5月以来の大幅安 となった。米景気減速の兆候と原油在庫の増加傾向が相場を圧迫した。

この日の原油相場は12週間ぶりの大幅安。シカゴ購買部協会 が31日に発表した8月の景況指数は前月から低下し、年初来で最 低となった。ブルームバーグの調査によると、エネルギー省が9月 1日に発表する先週分の在庫統計は1カ月ぶりの高水準への増加が 予想されている。

ストラテジック・エナジー・アンド・エコノミック・リサーチ のマイケル・リンチ社長は、「米経済に大きな変化が見られ始めな い限り、全体的に地合いは弱い」と指摘。「在庫統計は弱材料にな るような内容が再び予想されている」と続けた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物10月限は 前日比2.78ドル(3.72%)安の1バレル=71.92ドルで取引を 終了した。一時は4.2%安と、6月4日以来の大幅安となる場面も 見られた。月間ベースの下落率は8.9%となった。過去1年間では

2.8%上昇している。

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参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 名子 知子 Tomoko Nago-Kern +1-212-617-2407 tnagokern@bloomberg.net Editor: Akiko Nishimae 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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