資産家ロス氏:独占が約束しない利益-バフェット氏撤退の地方債保証

【記者:Christine Richard and Darrell Preston】

8月31日(ブルームバーグ):米国の著名投資家で資産家のウィル バー・ロス氏が出資するアシュアド・ギャランティーは、地方債市場の 保証業務を独占しているが、それが利益の拡大を約束することはないだ ろう。

ウォーレン・バフェット氏(80)率いるバークシャー・ハサウェ イ・アシュアランスが新発債の保証を停止した後、2兆8000億ドル (約236兆円)規模の地方債市場での保証業務は、アシュアドの独占 状態となっている。大手金融保証会社(モノライン)アムバック・ファ イナンシャルとMBIAが経営難に陥る中、2007年12月に新規参入 したバフェット氏は昨年、州と地方自治体の財政の悪化が保証業務を危 険なものにしていると発言した。

ロス氏(72)は08年、アシュアドの2位株主として、同社の 成長のために10億ドルの資金を約束した。しかし、アムバックとMB IAが最上級格付けを失ったことで金融保証に対する信頼が損なわれ、 リセッション(景気後退)でデフォルト(債務不履行)が増加し、ム ーディーズ・インベスターズ・サービスの格付け修正などで保証の需 要自体が減る中で、ロス氏は利益を確保するのが難しくなるかもしれ ない。

10億ドル相当の債券投資を運用するハーバート・J・シムズ(ニ ュージャージー州)の信用分析担当のディレクター、リチャード・ラ ーキン氏は「アシュアド・ギャランティーは市場を独占しているかも しれないが、高成長が見込める事業を持っているわけではない」と指 摘。「事業をスリム化して競争力を増し、トラブルを避ける経営を行っ ていれば、利益を生む公算は大きい」と話す。

07年12月以降の景気下降で、税収の減少などに伴う自治体の財 政破たんが懸念されている。ディストレスト・デット・セキュリティ ーズ・ニューズレターが今月公表したところでは、今年に入って46 の発行体が発行した約17億ドル相当の地方債がデフォルトに陥った。 これは通常の年間のデフォルト額(10億ドル)を既に上回っている。

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