日航:更生計画案を地裁に提出、機構支援3年で復活明記

企業再生支援機構の下で経営再建中 の日本航空は31日午後、東京地方裁判所に更生計画案を提出した。計画 初年度の2011年3月末の連結営業損益は641億円の黒字、売上高は1兆 3250億円を目指す。同時に248億円の資産超過に財務内容を改善するこ とで早期に財務体質の基盤強化を図り、機構法に定められた3年以内に 企業再生を完了したい考えだ。

発表資料によると、支援機構の3500億円の出資のほか、日本政策投 資銀行と主要銀行など金融機関の一般更生債権の87.5%に相当する総額 5215億円の債権放棄を求めた。支援機構の瀬戸英雄・企業再生支援委員 長は会見で、「政策投資銀はじめメガバンクから意見を頂戴しこの計画 が実ったもの。金融機関の方々とはしっかりと協調路線を進める」と指 摘した。

ただ、債権放棄に応じた金融機関側は日航への再融資の要請には現 時点で受け入れていない。瀬戸氏は、「リファイナンスが出来なければ 経営が危うくなるのは誤解。更生計画案は成立しないものではない、リ ファイナンスについては来年の3月をめどとしている」と述べた。

2次破たんの認識ない

また記者からの2次破たんの可能性についての質問では「どういう 立場の人が指摘しているのかは分からない」としながら、「2次破たん という認識は持っていない」と語った。

コスト削減については、グループ内で1万6000人の人員削減や、不 採算の国際線と国内線の計49路線を削減する。一方、アメリカン航空な ど日航が所属するワンワールド加盟会社との提携を強化し、中核(コア) となるネットワークを維持する。支援機構と日航は11月末までの認可の 取得を見込む。13年3月期には、営業利益が1175億円、売上高が1兆 2733億円となる見通し。

認可取得後は、日航の更生会社で3社を合併する計画。存続会社は 日本航空インターナショナルで、11年4月1日付で「日本航空」に称号 変更する。既存株主の全株式を無償取得し、消却することで100%減資 を行う。さらに、金融機関からの資金調達により、更生債権などの早期 一括弁済を目指す。支援機構の支援期限である3年となる2013年1月ま でに再生を完成させる方針。

2年程度で会長退任も

日航の再上場について、瀬戸氏は「可能性としては検討している。 その場合、11年3月には準備着手する」と述べながらも、さまざまな困 難が予想されるためひとつの選択肢にとどめ、株式の売却もあるとした。 その際の売却先については、これから検討することであり、現時点では 条件などについてコメントできないとした。

日航の稲盛和夫会長は、再生に向けた計画実施で「経営陣がしっか りしないといけない」と述べた上で、業績の改善は想定以上に進ちょく しているとの認識を示し、これまで3年としていた会長職については2 年程度をめどに退く可能性を示唆した。同発言に対して、支援機構の西 沢宏繁社長があわててマイクを取り退任発言を否定するような場面もあ った。

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