米国株:下落、個人所得の伸び悩み嫌気-景気減速懸念

米株式相場は下落。前営業日 の上げを消した。7月の米個人所得の伸びが予想を下回ったことか ら、景気回復が一段と減速するとの懸念が強まった。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)やホーム・デポ、アメリカ ン・エキスプレスが大きく下落し、ダウ工業株30種平均の値下が り率上位を占めた。米商務省のデータによると、7月の個人消費支 出(PCE)は3月以来最大の増加率となったものの、個人所得が これに追い付いていないことが示された。インテルも安い。同社は 独インフィニオン・テクノロジーズのワイヤレス部門を現金約14 億ドル(約1200億円)で買収することで合意した。

S&P500種株価指数は前週末比1.5%安の1048.92。ダウ 工業株30種平均は140.92ドル(1.4%)下落の10009.73ド ル。

リッジワース・キャピタル・マネジメントのシニア投資ストラ テジスト、アラン・ゲイル氏は、「7月の個人消費支出の伸びは心 強く、市場予想をわずかに上回った。一方、可処分所得の減少で、 こうした支出増加の持続性がいっそう疑わしくなる」と指摘。「こ の統計で、経済の有機的成長は引き続き低迷し、回復は崩れやすい との確信が強まった」と述べた。

金融株や半導体株、小売株指数を中心に、S&P500種の業種 別24指数すべてが値下がりした。7月の個人所得は前月比0.2% 増加(前月横ばい)と、増加率はブルームバーグがまとめたエコノ ミスト予想平均の0.3%増を下回った。7月の個人消費支出は前月 比0.4%増加した。インフレ調整後の可処分所得は7月に0.1%減 と今年1月以来初のマイナスとなった。

BOA、ホーム・デポが安い

資産規模で米銀最大のBOAは2.5%安の12.32ドルと、13 カ月ぶりの安値。住宅関連用品小売りで米最大手のホーム・デポは

2.6%下落。アメリカン・エキスプレスは2.5%値下がり。

インテルは2.2%(41セント)安の17.96ドル。半導体メ ーカー最大手の同社は、インフィニオンのワイヤレス部門を買収す ることで合意。携帯電話関連事業への参入を図る10年来の取り組 みを前進させる。インフィニオンの30日の発表によると、買収は 2011年1-3月(第1四半期)中に完了する予定。

防衛最大手のロッキード・マーチンは2%安。ウェルズ・ファ ーゴ・セキュリティーズは同社の投資判断を「アウトパフォーム」 から「マーケットパフォーム」に引き下げた。

S&P500種は27日に1.7%上昇したが、この大半が帳消し になった。同日には、バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB) 議長が景気回復の継続を確実にすると表明した。同株価指数は先週、 週間ベースで0.7%下落。米住宅販売の統計が失望を誘う内容とな り、景気回復がリスクにさらされているとの懸念が高まった。同指 数は4月23日に付けた年初来高値からは14%値下がりしている。

見通し下方修正

バークレイズ・キャピタルは年末のS&P500種の見通しを 1120と、従来予想の1220から下方修正した。「市場が示唆する リセッション(景気後退)の可能性が高まっている」ためと説明し た。

バークレイズのストラテジスト、バリー・ナップ氏は顧客向け リポートで、「当社は年末にかけての上昇予想をあきらめたわけで はない」と指摘。「ただ、多くの要因がうまく収まる必要がある」 と続けた。その中にはブッシュ減税の延長や議会の主導権変更、 「量的緩和」として知られるFRBの資産購入プログラムの復活な どが含まれるとした。

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