8月30日の米国マーケットサマリー:株が下落、円は上昇

ニューヨークの為替・株式・ 債券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.2664 1.2763 ドル/円 84.53 85.22 ユーロ/円 107.06 108.72

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 10,009.73 -140.92 -

1.4% S&P500種 1,048.93 -15.66 -

1.5% ナスダック総合指数 2,119.97 -33.66 -1.6%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .49% -.06 米国債10年物 2.53% -.12 米国債30年物 3.58% -.11

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金(ドル/オンス) 1,239.20 +1.30 +.11% 原油先物 (ドル/バレル) 74.20 -.97 -

1.29%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では円が主要16通貨すべてに対して上 昇した。日本銀行が決定した追加緩和策では、約15年ぶり高値水準に ある円を押し下げるには不十分との観測が背景。

円は月間ベースで対ドル4カ月連続上昇。菅直人首相は、約 9200億円の今年度予算余剰金を活用する追加的経済対策の基本方針 を決定した。また日銀は資金注入額の10兆円増額を決めた。ドルと スイス・フランは主要通貨の大半に対して上昇。米国株の下落で安全 性が高いとされる資産の需要が高まった。

ウェルズ・ファーゴの為替ストラテジスト、ヴァシーリ・セレ ブリアコフ氏(ニューヨーク在勤)は、「円上昇を反転させるため、 日本当局に今できることはほとんどないという認識が広がりつつある」 と述べ、「安全逃避先としてみなされる通貨に買いが入っている」と 続けた。

ニューヨーク時間午後4時18分現在、円は対ドルで前週末比

0.8%高の1ドル=84円52銭(前週末は85円22銭)。月間ベー スでは2.3%高で8月を終える勢い。

円は対ユーロで1.6%高の1ユーロ=107円4銭。前週末は 108円72銭だった。ドルは対ユーロで0.8%上昇して1ユーロ=

1.2664ドル(前週末1.2763ドル)。

◎米国株式市場

米株式相場は下落。先週までの週間ベースで3週連続安の流れが続 いている。7月の米個人所得の伸びが予想を下回ったことから、景気回 復が一段と減速するとの懸念が強まった。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)やホーム・デポ、アメリカ ン・エキスプレスが大きく下落し、ダウ工業株30種平均の値下がり 率上位を占めた。米商務省のデータによると、7月の個人消費支出 (PCE)は3月以来最大の増加率となったものの、個人所得がこれ に追い付いていないことが示された。インテルも安い。同社は独イン フィニオン・テクノロジーズのワイヤレス部門を現金約14億ドル (約1200億円)で買収することで合意した。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株価 指数は前週末比1.5%安の1048.92。ダウ工業株30種平均は

140.92ドル(1.4%)下落の10009.73ドル。

リッジワース・キャピタル・マネジメントのシニア投資ストラテ ジスト、アラン・ゲイル氏は、「7月の個人消費支出の伸びは心強く、 市場予想をわずかに上回った。一方、可処分所得の減少で、こうした 支出増加の持続性がいっそう疑わしくなる」と指摘。「この統計で、 経済の有機的成長は引き続き低迷し、回復は崩れやすいとの確信が強 まった」と述べた。

◎米国債市場

米国債相場は反発。先週の下げを埋めた。今週発表される8月の米 雇用統計では、3カ月連続での雇用減が見込まれているほか、製造業活 動の減速も予想されている。

2年債利回りは27日、過去最低付近から上昇していた。バーナ ンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長の発言を受け、金融当局が 国債買いを加速させるとの観測が後退したのが背景。

プライマリーディーラー18社の一角である野村ホールディング スの金利戦略責任者、ジョージ・ゴンキャルべス氏は、「経済指標の 発表を控え、投資家は安全志向だ」と分析。「金曜日(27日)の急 落は、買いの好機再来ととらえられている」と指摘した。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後2時28分現在、10年債利回りは前週末比10ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01%)低下の2.55%。同年債価格(表面利率

2.625%、2020年8月償還)は7/8上げて100 22/32。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は上昇。米国株の下落を背景に安全への逃 避先としての需要が高まり、月間ベースの上昇率をさらに高めた。

株は下落。週間ベースでは前週まで3週間連続マイナスとなって いた。米商務省が30日に発表した7月の個人所得の伸びが予想を下 回ったことで、景気回復ペースが緩慢になるとの懸念が強まった。金 は年初から13%上昇。6月にはオンス当たり1266.50ドルと、過去 最高値を更新した。

MFグローバルのアナリスト、トム・ポーリッキ氏(シカゴ在勤) は、「住宅市場と景気の弱さが株の下落につながっている状況で、ほ かの商品との比較で金が買われるというのはありそうなシナリオだ」 と指摘した。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 相場12月限は前日比1.30ドル高の1オンス=1239.20ドルで取 引を終了。8月は月間ベースで4.7%上昇した。

◎原油先物市場

ニューヨークの原油先物相場は4営業日ぶりに下落。7月の米個人 所得の伸びが予想を下回り、米経済の回復が難航するとの懸念が強まっ た。

原油は約1週間ぶりの高値から下落。米商務省が30日に発表し た7月の個人所得は前月比0.2%増と、ブルームバーグがまとめた エコノミスト66人の予想平均0.3%増を下回った。ドルがユーロに 対して上昇したことも代替投資先としての商品の魅力を弱めた。

コンフルエンス・インベストメント・マネジメント(セントルイ ス)のチーフ市場ストラテジスト、ビル・オグレイディ氏は、「景気 失速を示す兆候が多く見られる」と指摘。「政策当局者は平静を装っ て手段はたくさんあると言っているが、もう手は尽きているのではな いかと、私は思い始めている」と続けた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物10月限は前 日比47セント(0.63%)安の1バレル=74.70ドルで取引を終了 した。月間ベースでは5.4%安と、5月以降で初めてのマイナスと なった。過去1年間で2.7%上昇している。

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参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 名子 知子 Tomoko Nago-Kern +1-212-617-2407 tnagokern@bloomberg.net Editor: Shigeru Chiba 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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