ドラッケンミラー氏、資産を財団に移管-成功者は人生の意義を追求

資産家のファンドマネジャー、 スタンレー・ドラッケンミラー氏は昨年、個人資産7億ドル(約 598億円)を一族の財団に移した。それ以前の財団の運用資産は 約650万ドルだった。

報じられている資産総額の4分の1相当を非営利の同財団に 移転した結果、ドラッケンミラー氏は非営利事業専門紙クロニク ル・オブフィランソロピーがまとめた2009年の個人による寄付金 番付で1位となった。同氏と妻のフィオナさんは同じ年に、神経学 研究所創設のためニューヨーク大学ランゴーン・メディカル・セン ターに1億ドルの寄付もしている。

ドラッケンミラー氏(57)は今月18日、自らのヘッジファン ド、デュケーヌ・キャピタル・マネジメントを閉鎖し、慈善事業に 時間を割く計画を発表した。同氏が最優先にしているのは、何らか の危険にさらされている子供や大人を支援する非営利団体、ハーレ ム・チルドレンズ・ゾーンの理事長の仕事だ。

ドラッケンミラー氏は06年、ハーレム・チルドレンズ・ゾー ンに2500万ドルを寄付した。同団体の04年の確定申告にも同氏 の財団からの10万ドルの贈与が記載されている。同氏は自らの慈 善事業についての取材を拒否した。

同氏は、米マイクロソフトの創業者ビル・ゲイツ氏や米シティ グループのサンフォード・ワイル名誉会長など、慈善事業に費やす 時間を増やすために経営の最前線を引いた資産家の仲間に加わっ た。

ドラッケンミラー氏の財団の昨年の寄付総額は約2600万ド ルと、2000年の360万ドルから大きく増えた。同氏は、米経済誌 フォーブスの10年の長者番付で354位にランクインしている。貧 困家庭の小学生11万1000人に奨学金を提供しているチルドレン ズ・スカラシップ・ファンドやニューヨークのメモリアル・スロー ン・ケタリングがんセンターの理事も務めている。

ピッツバーグ出身の同氏は、ジョージ・ソロス氏のクオンタ ム・ファンドの中心的ポートフォリオマネジャーとして名を上げた。 1980年にマクロファンドのデュケーヌ・キャピタルを創設。商品 と債券、通貨、株式の取引で、年平均30%のリターンを達成して いたが、08、09年にはその3分の1程度に落ち込んだ。

インディアナ大学のフィランソロピー研究所のエグゼクティ ブディレクター、パトリック・ルーニー氏は電話インタビューで、 「巨額の富を財団に移した人は、明らかなシグナルを発している」 と指摘。「これらの人々は成功から意義へと、人生の目的を切り替 えているのだ」と語った。

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