ニッセイ基礎研:追加緩和で一時的に円安・金利低下、米緩和なら効果

ニッセイ基礎研究所の櫨浩一チー フエコノミストは30日、ブルームバーグとのインタビューで、日本銀 行が追加緩和策を決定したことを受けて、為替・債券市場への影響につ いて、以下のようにコメントした。

追加緩和決定の為替・債券市場への影響について:

「外為市場はこのところ、日銀の追加緩和を織り込み、今日は日銀 の発表までは円安に動いていた。しかし米国の景気が悪化し、米連邦準 備制度理事会(FRB)が追加緩和に向かうと、効果が薄れると思う。 一時的に円高進行を阻止することはできても、米国の動向次第では、再 び円高の動きになりやすい」

「金利も多少低下し、利回り曲線も平たん化してくる効果があると 思う。ただ景気への刺激効果は限定的だろう。新型オペの期間を長期化 することで、ターム物金利も低下すると思う」

「一方、20年債、30年債利回りが一段と低下すると、将来の上昇 リスクを高める。これまでの20年債、10年債利回りの低下は異常だ った。10年債利回りは0.9%割れまで低下したことの揺り戻しで反転 している。日銀の緩和姿勢が強まれば、新たな債券バブルを膨らませる ことになるだろう」

「ただ米国の景気が改善し、FRBが利上げ方向に転換しない限り 、金利が本格的に上昇するとは見ていない。10年債利回りの上昇めど は1%台ではないか。9月3日に発表される8月の米雇用統計次第。米 雇用統計が悪ければ、早ければ9月にも米追加緩和が実施される可能性 もある」

政府の経済対策について:

「景気次第だが、取りあえず今年度予算の予備費の残りで賄うのだ ろう。しかし米国が追加緩和に踏み切り、世界経済の後退リスクが高ま れば、補正予算編成や年末に来年度予算と合わせた15カ月予算といっ た話が出てくるだろう」

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