36%増益予想でもアナリストの判断は「売り」-米景気「二番底」警戒

米スタイフェル・ニコラウスの アナリスト、メイヤー・シールズ氏は、米投資・保険会社のバークシ ャー・ハサウェイが今年、2006年以来の大幅増益を達成すると予想し ながらも、投資家には景気回復の減速を理由にバークシャー株の売り を勧めている。

シールズ氏と同様の姿勢を取るアナリストは多い。世界の証券会 社の株式アナリストによる15万9919件の投資判断を対象にブルーム バーグがまとめた調査結果によると、「買い」推奨の割合は少なくと も1997年以降で初めて29%を下回った。アナリストはS&P500種 株価指数構成企業の増益率予想を1988年以来の高水準の36%に上方 修正しながらも、悲観的見方を強めている。

INGインベストメント・マネジメント(運用資産5500億ドル) で資産配分責任者を務めるポール・ゼムスキー氏は、「当社の株式ア ナリストに話しに行くと、『企業はかなり良好な様子で、業績はまず まずであり、手元現金も十分にあるが、もし二番底に陥ったらどうな るのか』と話しており、どっちつかずの姿勢だ」と指摘する。

米株式相場は予想株価収益率(PER)では過去最低に近い水準 にあるものの、アナリストや投資家は難題に直面していることが、米 半導体メーカー、インテルとバーナンキ米連邦準備制度理事会(FR B)議長による先週の発表からうかがわれる。インテルは消費者の需 要が予想よりも弱いとして7-9月(第3四半期)の売上高予想を下 方修正した。その直後にバーナンキ議長は、FRBが景気回復を支え るため、「あらゆる可能な手段を講じる」と表明した。

ブルームバーグ調査によると、米国と英国、日本、ブラジルの企 業に対するアナリスト推奨で「ホールド」の割合は54%強と、1997 年のデータ集計開始以降で最高となった。米企業に対するアナリスト 推奨では、「売り」の割合は5.1%と、2003年の水準のほぼ半分だっ たが、「ホールド」と合計すると7月は過去最高の71%に達した。

ブラックロックの運用担当者のケビン・レンディノ氏は、「『中 立』は通常、歴史的に見て『売り』を意味する」と述べ、「アナリス トのレーティングは株価を追いかけるものであり、誰もがリスク回避 姿勢になれば、あえて危険を冒す人はいない」と指摘した。

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