中国は賃金上昇でメキシコに対する優位が低下-フレクトロニクス

中国は賃金上昇により、メキシ コなど他の製造業の拠点に対するコスト面での優位が低下しつつあ る。電子機器受託製造(EMS)世界2位、シンガポールのフレク トロニクス・インターナショナルのマイク・マクナマラ最高経営責 任者(CEO)が指摘した。

同CEOはインタビューで、「中国では賃金が5年連続で上昇し、 メキシコの水準に近づいている」と指摘。「メキシコの人件費は過去 5年間変わらず、全く上がっていない」と述べた。

米ヒューレット・パッカード(HP)やシスコシステムズを顧 客とするフレクトロニクスは、主要国で最も高い成長を遂げる中国 経済の拡大などに伴い、同国での賃金引き上げを余儀なくされてい る。台湾の鴻海精密工業の中国子会社で同業の富士康国際(フォッ クスコン)は南東部最大の生産拠点で基本給を2倍に引き上げると 発表した後、今月に入り中国沿岸地域からの生産移転の方針を明ら かにした。

フレクトロニクスの2010年3月通期決算報告書によれば、韓国 のLG電子向けにテレビを製造するメキシコが同社の売上高に占め る割合は15%と、前年の11%から上昇。これに対して、中国は33% を占めている。

元大証券(台北)のアナリスト、ビンセント・チェン氏は「メ キシコは米国に近く、北米自由貿易協定(NAFTA)加盟国だ。 米国向け輸出拠点を建設する企業が増えているのはそのためだ」と 分析。一方で、「中国の人件費は過去10年間、年10-20%のペース で上昇しているが、依然として多くの供給業者がそこにとどまって いる」 と述べた。

フレクトロニクスは世界30カ国で事業を展開し、全体で20万 人の従業員を抱える。広報担当者のバレリー・クルニアワン氏が電 子メールで明らかにしたところでは、従業員のうち約30%が米州諸 国で、9万人が中国だという。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE