金利先物は横ばい圏、新型オペ拡充は予想通り-緩和効果浸透に時間

東京金融取引所のユーロ円3カ月 金利先物相場は横ばい圏で推移。日本銀行が臨時の金融政策決定会合で 新型オペの拡充を決定したものの、事前の予想通りの内容だった。市場 では過度の緩和期待がはく落して売られる場面もあった。

中心限月2011年6月物はこの日午前に前週末比0.015ポイント 高の99.740(0.26%)と、中心限月として約5年ぶりの高値99.745 に接近する場面もあったが、正午過ぎの日銀の発表後は99.720-

99.730で推移。10年12月物や11年3月物は下落(金利は上昇)す る場面もあった。

日銀はこの日の臨時会合で、3カ月物の資金を政策金利0.1%で 供給するこれまでの新型オペ20兆円に、6カ月物の同オペ10兆円を 追加し、総額30兆円を供給すると決めた。3カ月物は毎週2回(各 8000億円)、6カ月物は毎月1、2回(各8000億円)実施される。

国内大手投信会社のファンドマネジャーは、追加のオペ10兆円を 積み上げるのに半年かかる計算で、当座預金残高が急拡大するわけでも ないため、短期金利にすぐに影響が出ることはないだろうとの見方を示 した。

日銀が期間の長い新型オペを拡大していく場合、その分、期間の 短い従来の金利入札方式の共通担保オペを縮小すると、翌日物のレポ (現金担保付債券貸借)金利が上昇しやすくなる。このため、全体の資 金供給量は増加して行かざるをえないというのが大方の見方。国内証券 のディーラーは、実質的な量的緩和に近いとの見方も示す。

市場では、無担保コール翌日物の誘導目標0.1%からの下振れ容 認や、準備預金の付利金利0.1%の引き下げの憶測もあった。東短リサ ーチの寺田寿明研究員は、「過度の緩和期待はすでに後退していたが、 きょうの結果で金先は一段と買われづらくなった」という。

先物の取引対象であるユーロ円TIBOR(東京銀行間貸出金利) 3カ月物は0.36692%で前週末と横ばいだった。

緩和の思惑が残る

大手投信のファンドマネジャーは、米連邦準備制度理事会(FR B)が一段の金融緩和に踏み切る可能性がある中で、円高圧力は残り続 けるため、日銀の追加緩和の思惑は継続すると指摘。利下げのカードは 簡単には切れないとみていた。

日銀は8月の決定会合で、FRBの緩和観測があるなかで金融政 策の現状維持を決定。その後、FRBの米国債買い入れ策を受けた日米 金利差の縮小を受けて円高が進んだため、定例会合を来週9月6、7日 に控えて、前倒しで緩和に動いた。

国内大手行のディーラーは、日銀は政府の経済対策に協調した形 を取ったが、円高が進めば緩和に動くことを市場に印象付けたとの見方 を示した。一方、FRBについては、早々に追加緩和に踏み切る可能性 は低いとみていた。

TBは水準調整も、新型オペ需要減

短期市場では、追加緩和に伴う金利の一段低下を期待して資金調 達期間を短期化する動きは緩みそうだ。国庫短期証券(TB)3カ月物 利回りは一時0.10%近辺まで買い進まれる場面もあったが、東短リサ ーチの寺田氏は「次回の入札で利回りは上昇する」と予想していた。

午後に実施された3カ月物の新型オペ8000億円の入札結果は、 応札倍率が4.50倍と前回(4.70倍)を下回り、昨年12月の同オペ導 入以来の最低水準になった。案分比率は前回の21.3%から22.2%に 上昇して導入以来の最高となり、オペに対する需要減退が続いた。

2本建ての全店共通担保オペは、1兆2000億円分(8月31日- 9月21日)の最低落札金利が前回比1ベーシスポイント(bp)低下の

0.11%、平均金利は0.7bp低い0.113%だった。期末越えの8000億 円(8月31日-10月6日)の最低金利も0.11%だった。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE