三井不:中国で商業施設やマンション拡大へ-消費拡大にらみ上海など

国内不動産最大手の三井不動産は、 中国で不動産事業を拡大する。アウトレットモールなどの商業施設や分 譲マンションを追加建設する方向で検討している。高い経済成長を続け る中国では個人消費の拡大余地が大きいとみて、収益機会の拡大に向け 追加投資に踏み切る。

三井不動産は現在、同社にとって海外初となる商業施設として来春 開業予定で浙江省寧波市にアウトレットモールを建設中。商業施設本部 の福井健人・事業推進グループ統括は、これに加え2016年までに上海 や北京でアウトレットモールや日本で展開する「ららぽーと」の2業態 の開業を軸に検討していることを明らかにした。

中国の個人消費は2015年に5兆ドル(約449兆円)に達し、GD Pに占める個人消費の比率は日本の6割に対して4割前後と拡大余地 がある。急激な円高などもあり日本国内の景気に不透明感が漂うなか、 三井不は中国での事業を拡大する。

日本の不動産・住宅業界では中国での事業拡大が続いている。大和 ハウス工業は大連や蘇州で大規模なマンション開発を進めており、森ビ ルは上海で大型複合ビルを運営している。

「投機抑制策」もマンション市場は魅力

一方、三井不動産では分譲マンションの新たな建築も検討。三井不 動産レジデンシャルの植松亮輔・海外事業部長は、9月から丸紅子会社 と共同で上海での発売を開始する物件や、2014年2月に竣工する天津の 物件とは別に現在、建設予定地などの検討に入っていると述べた。上海 の物件の価格などは、相場動向を見極めながら決めるとしている。

ただ、中国政府は不動産バブル抑制に向け規制を強化している。中 国人民銀行(中央銀行)は預金準備率を引き上げたほか、3度目の住宅 購入向け融資を禁止。国家統計局によると、6月の主要70都市の住宅・ 商業用不動産価格は前年同月比11.4%上昇と2カ月連続で伸びが鈍化、 前月比では0.1%低下した。

こうした「投機抑制策」について、三井不動産国際事業部の加賀陽 一・業務グループ総括は、「過熱しすぎているのでブレーキを掛けよう としたもので値段を下げたり、成長を止めようとしたりするものではな い」と指摘。レジデンシャルの植松氏も「長期的にみてボリュームも含 め安定的に魅力的な市場」とみている。

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