トリシェECB総裁:「失われた10年」招かぬよう財政健全化が急務

欧州中央銀行(ECB)のトリ シェ総裁は、金融危機が引き金となり公的債務が急激に膨張してい ると指摘、各国政府がこの流れを反転させる努力を先送りすれば、 低成長という「失われた10年」を招きかねないと警告した。

トリシェ総裁は27日、カンザスシティー連銀が主催した米ワ イオミング州ジャクソンホールでの年次シンポジウムで講演し、 「歴史から学んだ教訓は、累積赤字という負の遺産に立ち向かうの は単に景気回復後に遂行すべき任務ではなく、持続的な自律回復へ の大事な前提条件だということだ」と述べた。「この先10年のマク ロ経済で最大の課題は、『失われた10年』にしないということだ」 と続けた。

債務危機の加速的悪化に悩まされた3カ月前、トリシェ総裁は ユーロ圏経済の保護を訴える立場だった。財政健全化が急務だとす るこの日の見解は、成長促進を重視するオバマ米大統領と一線を画 している。

ECBは9月2日に定例の政策会合を予定。この1週間前には 経済の見通しに言及しないとするECBの方針があり、トリシェ総 裁の講演はこの取り決めに沿った内容となった

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