米国債(27日):10年債利回り大幅上昇-FRB議長発言

米国債は急落。10年債利回り は2009年6月以来で最大の上げだった。バーナンキ米連邦準備制 度理事会(FRB)議長が必要に応じて追加緩和策を講じる意向を 表明したのが手掛かりだった。

2年債利回りは週間ベースで4月以来最大の上昇となった。金 融当局が国債買いを加速させるとの観測が後退したのが背景。この 日発表された第2四半期の実質国内総生産(GDP)改定値は、速 報値からは下方修正されたがアナリスト予想を上回る伸びだった。 また個人消費の増加も材料視された。これに反応して米国債は下落、 バーナンキ議長の発言後はさらに売りを浴びた。

ジェフリーズのマネジングディレクター、デービッド・ザーボ ス氏は、「市場参加者はFRBが米国債を買い増す可能性があると 予想していた。それに対しバーナンキ議長は大幅な国債買い増しは 今のところ望んでいないと示唆した」と述べ、「長期債に売りが出 ているのがみられる」と続けた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク 時間午後4時17分現在、10年債利回りは17bp上昇の2.64%。 10 年債価格(表面利率2.625%、2020年8月償還)は1 14/32 下げて99 27/32だった。利回りは25日に2.4158%と、2009 年1月以来の低水準をつけていた。

週間ベース

週間ベースで10年債利回りは3bp上昇した。この日は一時

18.5bpと、日中ベースでは2009年6月5日以来の大幅上昇を 記録した。

2年債利回りは4bp上げて0.56%。週間ベースでは7bp 上昇。4月23日に終了した週以降で最大の上げだった。今月24 日には過去最低の0.4542%を記録した。

10年債の2年債に対する上乗せ利回りは0.13ポイント上昇 の2.09ポイントと、今週初めて上昇した。景気回復が停滞してい るとの懸念が若干和らいだのが背景。

バーナンキ議長発言

ブルームバーグ・ニュースが銀行や証券会社を対象にまとめた 予想によると、10年債利回りは年末までに3.13%まで上昇する。

バーナンキ議長は、ワイオミング州ジャクソンホールで開かれ たカンザスシティー連銀主催の年次シンポジウムで講演、経済につ いて詳しく分析した結果、この1年間の経済成長は「弱過ぎ」、失 業率は「高過ぎる」との認識を示した。

その上で同議長は、財政面での刺激策や在庫補充が個人消費や 設備投資に与える効果は「続いているようだ」と述べた。また、2011 年の景気上向きへの前提条件は「引き続き整っているように見受け られる」と説明した。

バーナンキ議長は、「連邦公開市場委員会(FOMC)は、必 要と判断されれば、非伝統的手段を通じて追加の金融緩和策を講じ る用意がある。景気見通しが著しく悪化した場合には特にそうだ」 と表明した。

GDP減速

米商務省が発表した第2四半期の実質国内総生産(GDP、改 定値、季節調整済み、年率)は前期比1.6%増加と、速報値の2.4% から下方修正された。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノ ミストの予想中央値は1.4%増だった。第1四半期のGDPは

3.7%増だった。

経済全体の約70%を占める個人消費は2%増加と、速報値の

1.6%増から上方修正された。

FOMCは今月10日の会合後に発表した声明で、「経済の回復 ペースは当面、これまで予想されていたよりも緩やかなものになる 可能性が高い」と指摘した上で、FRBが保有する証券を一定に保 つ意向を示した。フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標は引 き続き0-0.25%で据え置かれた。

ロイヤル・バンク・オブ・カナダの米国債トレーディング責任 者、トーマス・トゥッチ氏は、「国債市場では買いが先行し過ぎて いた。それが今、バーナンキ議長がこれ以上の国債買いを示唆しな かったこともあり、国債相場は市場参加者がより適切だと考える水 準へと戻りつつある」と述べ、「市場には国債の大幅な買い増し観 測があったが、それもなくなった」と続けた。

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