NY外為(27日):円下落、議長の景気支援再表明で

ニューヨーク外国為替市場では 円が主要16通貨すべてに対して下落。バーナンキ米連邦準備制度 理事会(FRB)議長が景気回復の継続を確実にすることをあらた めて表明したため、逃避需要が後退した。

ユーロは対円で上昇、ドルに対しては上げに転じた。第2四半 期の実質米国内総生産(GDP、改定値)が予想を上回り、株価が 上昇したことが買いを誘った。菅直人首相が最近の円高について 「必要な時には断固たる措置をとる」との談話を発表したことも円 の売り材料。

オンライン為替取引会社GFTフォレクスの調査ディレクタ ー、ボリス・シュロスバーグ氏(ニューヨーク在勤)は「リスクを 取る資金が市場に戻ってきたため、豪ドルなど高利回り通貨が押し 上げられている」と指摘。「状況は市場が恐れたほど悪くはない」 とも述べた。

ニューヨーク時間午後4時32分現在、円は対ドルで前日比 1%安の1ドル=85円26銭(前日は84円45銭)。週間では0.3% 上げた。24日には83円60銭と、1995年以来の円高・ドル安水 準をつけた。円は対ユーロで1.1%安の1ユーロ=108円57銭(同 107円39銭)。週間では0.2%高。ドルはユーロに対し、0.1%下 げて1ユーロ=1.2734ドル。前日は1.2716ドルだった。週間で は6日に終わった週以来のマイナス。

S&P500種は1.7%、MSCI世界指数は1.2%それぞれ上 昇した。

トラベレックス・グローバル・ビジネス・ペイメンツの市場ア ナリスト、ジョー・マニンボ氏は「株式相場がプラス圏にある時は、 経済成長への依存度が高い通貨が上昇する傾向がある」と指摘。「リ スクを伴った取引が多くなる」と述べた。

原材料の輸出に依存するオーストラリアとニュージーランド (NZ)の通貨はドルに対して最も上げた。豪ドルは1.4%、NZ ドルは1.3%それぞれ上昇した。一方、米ドルはほとんどの主要通 貨に対して下げた。

ジャクソンホール

バーナンキ議長はワイオミング州ジャクソンホールで開かれ たカンザスシティー連銀主催の年次シンポジウムで、景気回復の継 続を確実にするため、「あらゆる可能な手段を講じる」と表明。成 長が減速した場合に取り得る選択肢を明らかにした。

バーナンキ議長はこの1年間の経済成長ペースについて「遅過 ぎる」とし、失業率は「高過ぎる」との認識を示した。それでも、 財政面での刺激策や在庫補充が個人消費や設備投資に与える効果 は「続いているようだ」と述べた。

米連邦公開市場委員会(FOMC)は10日、景気刺激策の出 口戦略を停止し、住宅ローン担保証券(MBS)の償還金を中長期 の米国債に再投資する計画を発表した。

FRBはそれまでにも量的緩和として知られる戦略で米国債 やMBSを購入していたが、今年に入り終了させていた。政策金利 については2008年12月以降、ゼロから0.25%のレンジで維持し ている。

カナダ・ドル

バークレイズは、米金融当局が追加金融緩和策を決定した場合、 カナダ・ドルが主要通貨のなかでは最もその恩恵を受ける可能性が あると指摘した。米当局が信用拡大に動けば、米経済との結びつき が強いカナダの輸出が押し上げられることが理由。

カナダ・ドルは米ドルに対し、0.7%下げる場面もあったが、

0.5%高の1米ドル=1.0524カナダ・ドルとなった。

米商務省が発表した第2四半期の実質国内総生産(GDP、改 定値、季節調整済み、年率)は前期比1.6%増加と、速報値の2.4% から下方修正された。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノ ミストの予想中央値は1.4%増だった。

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