エラリアン氏:米景気回復は失速、指標に憂慮すべきシグナル

世界最大の債券ファンドを運用す る米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO) のモハメド・エラリアン最高経営責任者(CEO)は、米経済指標か らのシグナルは「憂慮すべき」ものとなっていると述べ、景気回復は 失速しているとの見解を示した。

エラリアン氏は米紙ワシントン・ポストへの寄稿文で、失業は高 水準で消費者向け融資は縮小しており、小規模企業は銀行融資枠の確 保が難しい状況にあると指摘。政府による新たな歳出拡大や米連邦準 備制度理事会(FRB)の追加金融緩和によって米景気回復に拍車が 掛かることはなさそうだとの見方を示した。

同氏はさらに、「夏に発表された一連のデータが示すシグナルは一 段と憂慮すべきものとなっている」とし、「国内外の現在の政策アプロ ーチが、持続的かつ力強い米景気回復をもたらす可能性は低い」と予 想した。

ブルームバーグ・ニュースが実施したエコノミスト予想中央値で は、27日発表予定の4-6月(第2四半期)の米実質国内総生産(G DP)改定値は前期比年率1.4%増と、先月発表された速報値2.4%増 から下方修正が見込まれている。バーナンキ米連邦準備制度理事会(F RB)議長は27日にワイオミング州ジャクソンホールで開かれる会合 で講演を予定しており、FRBが借り入れコストを低水準に抑制する ため、債券購入の拡大を検討していることに議長が言及するとの憶測 が広がっている。

住宅価値

エラリアン氏は寄稿文で、住宅市場が弱くなっており、差し押さ えの増加に伴って住宅価値は一段と下落する公算が大きいと指摘。税 制改革、住宅金融改革、インフラ投資、教育支援、雇用の維持、州間 競争の障壁撤廃、社会的セーフティーネットの強化が必要だと記した。

エラリアン氏はまた、「米国債利回りが急低下している一方で、株 式市場は再び売り圧力にさらされている。これは景気低迷への懸念が 市場で強まっていることの表れだ」と分析した。

米国債の今月のリターンはプラス1.9%。バンク・オブ・アメリ カ(BOA)メリルリンチのデータによると、世界のソブリン債指数の リターンはプラス1.8%。一方、MSCI世界指数は配当再投資分を反 映したベースのリターンがマイナス4.2%。

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