ノキア信用格付け、引き下げの危機-社債市場が示す競争力への不安

世界最大の携帯電話メーカー、 フィンランドのノキアの信用格付けが危機状態にあることを、同社の 社債が示している。利益の落ち込みに加え、米アップルの多機能携帯 電話「iPhone(アイフォーン )」との競争の行方に対する懸 念が背景にある。

ノキア債の国債に対する上乗せ利回り(プレミアム)は上昇しつ つあり、同社社債は格下げされたような状態で取引されている。ノキ アは、「iPhone」やカナダのリサーチ・イン・モーション(R IM)の「ブラックベリー」、米グーグルの基本ソフト(OS)「ア ンドロイド」搭載端末のような消費者に受け入れられる端末の開発に 苦慮している。

チャプデレイン・クレジット・パートナーズの債券調査責任者、 スコット・シフマン氏は、「ノキアのビジネスモデルには概して大き なリスクがある」と指摘。「信用スプレッドは徐々に拡大し、格付け は引き続き引き下げ方向だろう。格付け会社は、事業の悪化に格付け を合わせるだろう」と述べた。

格下げとなればノキアの抱える問題は一段と深刻化するとみられ る。同社の市場シェアは低下し、スマートフォン(多機能携帯端末) 分野の競争で利幅は圧縮されている。株価は年初来23%下落し、時 価総額94億ユーロ(約1兆円)相当が吹き飛んだ。

ノキアのユーロ建て債(表面利率5.5%、2014年償還)の同年限 のドイツ国債に対するプレミアムは136ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)に上昇。4月時点では80bpだった。メリルリン チのEMU社債・非金融指数が示す同程度の格付けの社債の平均プレ ミアム(108bp)よりも大きい。

ノキア債について、スタンダード・アンド・プアーズ(S&P) は格付けを「A」、見通し(アウトルック)を「ネガティブ」とし、 ムーディーズ・インベスターズ・サービスは「A2」、「安定的」と している。両社とも投資適格級の上から6番目という位置付けだ。フ ィッチ・レーティングスの判断は「A-」、「安定的」。

フィッチは昨年、ノキア債の格付けを2度にわたって引き下げた。 ムーディーズも2000年以来となる格下げを実施。S&Pは格下げし ていないが、7-9月(第3四半期)を経て営業利益率が回復しなけ れば11年に引き下げる可能性があることを6月22日に発表している。

原題:Nokia’s Credit Rating in Jeopardy on Falling Profit,

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