米国株:下落、スペイン財政など懸念-ダウ1万ドル割れ

米株式相場は下落。ダウ工業 株30種平均は7週間ぶりに1万ドルを割り込んだ。朝方発表され た失業保険申請件数の減少を好感し上昇して始まったものの、スペ インの財政や米国の製造業に対する懸念が広がり、下げに転じた。

衣料品メーカーのゲスが安い。業績予想がアナリスト予想に届 かなかった。ダウ工業株30種平均では、シスコシステムズやIB Mの下げが目立った。スペインの裁判所が同国の売上税の監査方式 に違法の判断を下したほか、カンザスシティー連銀の調査で同地区 の製造業活動失速が指摘されたことが嫌気された。

S&P500種株価指数は前日比0.8%安の1047.22。ダウ工 業株30種平均は74.25ドル(0.7%)下げて9985.81ドル。 両指数とも、終値ベースで7月6日以来の安値となった。

ラッセル・インベストメンツの主任市場ストラテジスト、ステ ィーブン・ウッド氏(ニューヨーク在勤)は、「年央の景気減速は 常に予想していた。カンザスシティー連銀が発表した製造業活動の 数字に見て取れる」と指摘。「現時点ではリスク需要は非常に弱い。 スペインに関しても取るに足らない額というわけではない」と述べ た。

上げ消す

米労働省が26日発表した21日に終わった1週間の新規失業保 険申請件数(季節調整済み)は、前週から3万1000件減少して 47万3000件だった。これに反応し、相場は朝方上昇していた。

その後、スペイン政府が過去数年間に徴収した付加価値税(V AT)51億ユーロ相当を同国裁判所が無効にしたと、同国のエコノ ミスタ紙(オンライン版)が報じたことで、欧州の債務危機が悪化 するとの懸念が広がり、株価は上げを消した。

スペイン政府の報道官はこの報道を否定。また同国税務当局の 広報担当は、裁判所が同国の売上税の監査方式に違法の判断を下し たことで、政府は「数億ユーロ」の税収に遅延が生じる可能性があ ると述べた。

カンザスシティー連銀が実施した調査によると、同地区の8月 の製造業活動は減速した。これにより、景気回復ペースの鈍化に対 する懸念が高まった。

ビリニーのリポート

米調査・資産運用会社ビリニー・アソシエーツは、S&P500 種の年末予想を7.5%引き下げ、1225とした。小売り最大手の米 ウォルマート・ストアーズから消費財最大手の米プロクター・アン ド・ギャンブル(P&G)に至るさまざまな企業で株価が年初から の下げを取り戻す見込みは薄いとしている。

ビリニー・アソシエーツがリポートで示した予想はこの日の終 値を17%上回る水準で、同指数が通年では9.9%上昇することを 意味する。ただ、企業の自社株買いや合併が追い風となる一方で景 気減速による下押し圧力もあることから、1000-1150のレンジで 取引される可能性は20%あるとしている。

ゲスは11%安の34.14ドル。同社が25日遅くに示した11 年通期(12年1月終了)の利益見通しは、一部項目を除いたベース で1株当たり2.80-2.85ドルと、従来予想が据え置かれた。ブ ルームバーグがまとめたアナリスト予想は同2.91ドルだった。

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