NY外為:ドル下落、FRB議長発言前に追加策の憶測

ニューヨーク外国為替市場では、 ドルがほとんどの主要通貨に対して下落。バーナンキ米連邦準備制 度理事会(FRB)議長が27日の景気判断に関するスピーチで、 追加の景気刺激策を示唆するとの憶測からドル売りが広がった。

米国株が下げに転じると、円は対ユーロで下げ渋り、対ドルで は上昇に転じた。スイス・フランは逃避需要から主要16通貨すべ てに対して上昇。世界経済の成長に関連が深いニュージーランド (NZ)ドルが次いで堅調となった。

INGグループの為替ディレクター、レーン・ニューマン氏は 「市場参加者は27日に備えて持ち高を調整した。すなわち、量的 緩和を見越したドル売りとリスク資産のわずかな売りだ」と語った。 「議長が会議で量的緩和をはっきりと直接的に表明するかどうか が最も重要な点だ」と話した。

ニューヨーク時間午後4時55分現在、円は対ユーロで前日比

0.3%安の1ユーロ=107円39銭(前日は107円5銭)。ドルは ユーロに対し、0.5%下げて1ユーロ=1.2719ドル。前日は

1.2659ドルだった。この日の円は対ドルで0.2%高の1ドル=84 円44銭。

S&P500種株価指数は新規失業保険申請件数が予想以上に 減少したことを好感し、一時は0.6%上昇したものの、その後に下 げに転じ、0.8%安で終えた。

ジャクソンホール

バーナンキ議長のほか、トリシェ欧州中央銀行(ECB)総裁 や日銀の白川方明総裁らも26日からワイオミング州ジャクソンホ ールで始まったFRBの年次シンポジウムに参加する。

バークレイズの通貨ストラテジスト、アループ・チャタジー氏 は「追加緩和の可能性があるが、経済環境という条件がついてくる」 と述べ、「その可能性が少しでも高まれば、ドルの悪材料になるだ ろう」と語った。

米連邦公開市場委員会(FOMC)は10日、住宅ローン担保 証券(MBS)の償還金を中長期の米国債に再投資する計画を発表 した。

FRBはそれまでにも量的緩和として知られる戦略で米国債 やMBSを購入していたが、今年に入り終了させていた。政策金利 については2008年12月以降、ゼロから0.25%のレンジで維持し ている。

GDPは下方修正か

ブルームバーグがエコノミスト81人を対象に実施した調査に よると、27日発表の4-6月期の実質国内総生産(GDP)改定 値は1.4%増と、速報値2.4%増からの下方修正が予想されている。

米労働省が26日発表した21日に終わった1週間の新規失業 保険申請件数(季節調整済み)は前週から3万1000件減少して47 万3000件。申請件数の減少は4週間ぶり。

日本の景気回復の足かせとなりかねない円高を阻止するため、 日本の当局が措置を講じるとの憶測から円はほとんどの主要通貨 に対して下落する場面もあった。

スズキの鈴木修会長兼社長は26日、円高について「極めて深 刻に受け止めている」と述べ、業績に大きな影響があるとの認識を 示した。

ソニーは7月、対ドルでの円相場が1円上昇するごとに営業利 益が年約20億円減少するとの見方を示した。

モントリオール銀行傘下BMOキャピタル・マーケッツのグロ ーバル通貨ストラテジスト、アンドルー・ブッシュ氏は「円高を阻 止するため、近いうちに日本が何らかの政策を打ち出す可能性が高 い」としながらも、「円高要因は弱まらないだろう」と述べた。

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