短期市場:TB3カ月入札、4年超ぶり0.11%割れ―早期の緩和観測

財務省がこの日実施した国庫短期 証券(TB)3カ月物の入札では、最高落札利回りが4年4カ月ぶり に0.11%を割り込み、政策金利0.1%に一段と接近した。市場では、 円高・株安の進行を受けて、日本銀行による早期の追加緩和観測が強 まっている。

TB132回債の入札結果は、最高落札利回りが前回の0.1123%か ら0.1063%へ、平均落札利回りは0.1103%から0.1047%へそれぞれ 低下。日銀の量的緩和策の解除直後となる2006年4月26日(最高

0.0376%、平均0.0337%)以来の低水準となった。

東短リサーチの寺田寿明研究員は、「きょうは朝方からTBの買い が非常に強い。きょうにも追加金融緩和が実施されると思っている参 加者もあるようで、ディーラーを中心に思惑的な買いが先行している」 と話した。

25日付の日本経済新聞朝刊は、日銀が追加緩和策の検討に入った と報じた。臨時の金融政策決定会合開催や日本単独の為替介入の可能 性もあるという。ドル・円相場が1ドル=83円台と約15年ぶりの円 高水準を付け、日経平均株価も9000円を割り込み、企業や家計への悪 影響が懸念されている。

金先は5年ぶり高値

東京金融取引所のユーロ円3カ月金利先物相場は上昇(金利は低 下)。中心限月2011年6月物は前日比0.02ポイント高い99.745 (0.255%)まで買われ、前週の高値(99.74)を更新。中心限月とし ては2005年9月8日(99.75)以来の高水準を記録している。

前週の市場では、菅直人首相と白川方明日銀総裁の会談開催の観 測や日銀による臨時の金融政策決定会合開催の憶測が浮上。金先相場 も上昇した。ただ、23日の首相・日銀総裁の会談は15分程度の電話 会談にとどまり、円高に対する具体策は固まっていないとの見方から、 早期の追加緩和観測は後退していた。

もっとも、セントラル短資の金武審祐執行役員は、欧米の景気懸 念を背景に円高圧力が根強い中、日銀は追加緩和に踏み切らざるを得 ないと指摘。「円高による景気への影響を踏まえ、景気見通しの修正も 含めて緩和に踏み切るのではないか」とみている。

市場では、政策金利0.1%で3カ月物の資金を20兆円供給する新 型オペの30兆円への増額や6カ月物への期間延長が予想されており、 実質的な量的緩和との指摘も出ている。一部に利下げの思惑もあり、 政策金利を予想するオーバーナイト・インデックス・スワップ(OI S)の金利が低下している。

金利先物の取引対象であるユーロ円TIBOR(東京銀行間貸出 金利)3カ月物は前日と横ばいの0.36692%で、2006年7月6日以来 の低水準で推移している。

翌日物0.09-0.10%、レポは0.115%近辺

無担保コール翌日物は誘導目標0.1%に対して0.09-0.10%で取 引されている。朝方は信託銀行や地方銀行が0.095%を中心に調達を 進め、都市銀行の調達も0.09%で見られた。当座預金や準備預金が高 水準で維持されており、調達需要は落ち着いている。

レポ(現金担保付債券貸借)取引は0.115%近辺で推移。前週の 市場では早期の追加緩和観測を受けて、資金調達コストの一段低下に 備えて調達期間をいったん短期化する動きからレポ金利が強含む場面 もあったが、この日の取引は落ち着いているという。

ただ、東短リサーチの寺田氏は、「レポは資金調達の需要が根強い」 という。市場では、追加緩和観測を背景にTBの持ち高を拡大してい るディーラーもあるとの見方が出ており、この日のTB入札を受けて 資金手当ての需要が高まる可能性もある。

日銀は午後の金融調節で、2本建ての本店共通担保オペで総額1 兆4000億円の資金供給を実施している。

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