今日の国内市況:日経平均は9000円割れ、債券高-円は15年ぶり高値

東京株式相場は3日続落。日経平 均株価は終値で昨年5月1日以来、約1年4カ月ぶりに9000円を割り 込んだ。米国でこの日発表される中古住宅販売統計の落ち込みへの警 戒や為替の円高進行が嫌気され、輸出や資源、海運など世界景気に対 する感応度の高い業種を中心に売られた。

日経平均株価は前日比121円55銭(1.3%)安の8995円14銭、 TOPIXは同7.06ポイント(0.9%)安の817.73で取引を終え、終 値では連日の年初来安値。東証1部33業種の下落率上位には鉱業や非 鉄金属、ゴム製品、精密機器、機械、海運などが並んだ。

景気後退への根強い警戒で23日の米国株相場は下落、24日には 全米不動産業者協会(NAR)の7月の中古住宅販売件数が発表予定。 住宅購入者向け税控除終了に伴う市場の落ち込みを背景に、エコノミ ストの予測中央値は前月比14%減と大幅な減少が予想されている。

きょうの日経平均は、朝方に一時133円安の8983円まで下げ幅を 広げた後、下げ渋る場面も多く見られた。節目の9000円割れ局面では 一部年金資金によるリバランスや個人投資家の押し目買いが入ったと の指摘も聞かれたが、買い支える力は弱く、取引終了にかけてはじり 安となった。

東証1部の売買高は概算で15億1009万株、売買代金は1兆363 億円。騰落銘柄数は値下がり1057、値上がり468。業種別33指数は 30業種が下げ、医薬品、水産・農林、電気・ガスの3業種が高い。

個別では、ソニーが3日続落し約1カ月ぶりの安値。台湾最大の 液晶表示装置(LCD)メーカーである奇美電子は23日、液晶テレビ 「ブラビア」などが同社の米国での特許を侵害しているとし、ソニー を米連邦地裁に提訴した。公募増資の実施を発表した日本触媒は希薄 化懸念で急落し、年初来安値を更新した。13日時点の信用倍率が16 倍に達していたレオパレス21が東証1部下落率トップ。クレディ・ スイス証券が投資判断を弱気に下げた野村不動産ホールディングスも 大幅安。

半面、低価格メニューの人気で、10年8月期の連結営業利益が前 期比約5割増の140億円程度と、2期連続で過去最高を更新する見通 しと24日付の日本経済新聞朝刊で伝えられたサイゼリヤが5営業日 ぶりに反発。低価格回転ずしのくらコーポレーションも連想買いで高 い。第一三共や東京ガス、北海道電力、日本水産など景気動向の影響 を受けにくいディフェンシブ銘柄の一角も高い。

債券は反発

債券相場は反発。米国の景気懸念を手掛かりに前日には米金利が 低下したほか、日米の株安や為替市場で一段の円高進展リスクが強ま っていることが買い材料視された。20年利付国債の入札結果を無難に 通過したことも午後の市場で買い安心感をもたらした。

東京先物市場の中心限月9月物は前日比14銭高い142円97銭で 始まった。開始後にこの日の高値143円00銭まで上昇したが、しばら くは20年債入札を控えて142円90銭台で小動きとなった。午後の入 札結果発表後に一時は142円87銭まで上昇幅を縮めたが、直後に買い 直されており、結局は9銭高の142円92銭で取引を終えた。

23日の米国市場では景気回復が停滞しているとの見方が広がり、 小幅ながら債券高、株安の展開となったことがこの日の円債相場を支 えた。

米国株相場の下落や為替市場でのドル安・円高を手掛かりに、日 経平均株価が1年3カ月ぶりに9000円台を下回ったことも国内債市 場の買い材料となった。さらに、20年債入札が無難な結果になったこ とも、午後の債券市場における安心感を強めた。

20年物の120回債(8月発行)の入札結果は、最低落札価格が100 円70銭、平均落札価格は100円78銭だった。最低価格は市場予想の 100円65銭を上回ったが、最低と平均価格の差であるテールは前回債 の5銭から8銭に拡大。応札倍率は4.46倍から2.86倍に低下した。

現物市場で新発10年物の309回債利回りは前日比1ベーシスポイ ント(bp)低い0.925%で始まり、いったんは0.93%まで低下幅を縮 めた。しかし、午前の取引終盤には1.5bp低下の0.92%を付け、午後 に入ると0.92-0.925%での推移が続いた。

東京時間の今晩に米国で7月の中古住宅販売件数が発表される。 米国の住宅市場の低迷は市場ですでに意識されているものの、販売件 数が予想以上に落ち込めば材料視される可能性がある。

ブルームバーグ・ニュースが実施した調査によると、7月の米中 古住宅販売件数は前月比13.4%減の465万戸(年率換算)が見込まれ ている。予想通りであれば3カ月連続の減少となり、2009年3月以来 の低い水準に落ち込むことになる。

米国で再び金利低下や円高が進むと、国内債市場では10年債利回 りの0.8%台が視野に入る。

円全面高、対ドルで15年ぶり高値

午後遅くの東京外国為替市場では円高が加速し、対ドルでは1995 年6月以来の高値まで上昇している。野田佳彦財務相が今の為替の変 動は明らかに一方向に偏った動きと述べる一方、為替介入の可能性に ついてコメントしなかったことで、円の上値を試す動きが加速してい る。

円は対ドルで一時、1ドル=84円16銭まで上昇。また、対ユー ロでは1ユーロ=106円11銭と2001年9月以来の円高水準まで上げ 幅を拡大している。

野田財務相は24日午後、円相場が同日一時1ドル=84円台前半 と15年ぶりの高値を更新したことを受け、「足元の動きは明らかに一 方向に偏った動きだ」とした上で、「為替の過度の変動は経済や金融の 安定に悪影響を及ぼす。重大な関心を持って注意深く見ていきたい」 と述べた。為替介入の可能性についてはコメントしないと語った。同 省内で一部記者団に語った。

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