富士通元社長が会長ら4人と会社を提訴-賠償請求3.8億円

富士通元社長の野副州旦氏は24日、 同社の秋草直之相談役、間塚道義会長、大浦溥取締役(アドバンテス ト相談役)、山室惠監査役の4人、および富士通に対し、総額約3億 8000万円の損害賠償と謝罪広告を求める民事訴訟を東京地裁に起こし た。株主代表訴訟についても別途、検討中としている。

野副氏の代理人を務める敬和綜合法律事務所の外山興三、陣内久 美子、大久保宏昭の3弁護士らが同日発表した。発表文は、昨年9月 の野副氏の辞任について、面識のあるファンド関係者が反社会的勢力 に関与しているとの情報の真実性を十分に確認・調査せず、代表取締 役社長として不適任との判断から同氏の退任を謀議し、辞任を強要し たと主張している。

また、秋草氏らが野副氏を心理的に脅迫し、十分な弁明の機会を 与えず自由意思を奪い、辞任届および顧問契約その他の書類に強制的 に署名させた一連の行為は不法であり、富士通も法人としての責任が ある、と指摘。請求額の根拠としては、これらが野副氏の人格権を侵 害し、以後の報酬を受領する権利を失わせたためとしている。

野副氏はこれまで、取締役の地位保全の仮処分申立を行ったが、 横浜地裁川崎支部と東京高裁がこれを却下した経緯がある。今回、自 身の辞任に関与した一部幹部と富士通への訴訟に踏み切ったことで、 法廷の場で争うことになる。

ブルームバーグ・ニュースの取材に対し、富士通の広報IR室長の 山田悦朗氏は「訴状を見ていないので、現段階でコメントできない」 と回答、野副氏は「係争案件のため、コメントは差し控えたい」とし ている。

関連して、富士通に「反社会的勢力との関係が疑われる」などと された投資ファンド傘下の「サンドリンガム・プライベート・バリュ ー(SVP)」は7月までに、名誉棄損を理由に、間塚会長、秋草相談 役、大浦氏の3人と富士通を相手取り、3億3000万円の損害賠償と謝 罪広告を求める訴えを東京地裁に起こしている。

富士通の24日株価終値は前日比6円(1.1%)安の568円。

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