8月23日の米国マーケットサマリー:株が続落、円とドルは上昇

ニューヨークの為替・株式・ 債券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.2662 1.2712 ドル/円 85.23 85.62 ユーロ/円 107.92 108.83

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 10,174.41 -39.21 -.4% S&P500種 1,067.36 -4.33 -.4% ナスダック総合指数 2,159.63 -20.13 -.9%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .48% -.01 米国債10年物 2.59% -.02 米国債30年物 3.66% -.00

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金(ドル/オンス) 1,228.50 -.30 -.02% 原油先物 (ドル/バレル) 72.91 -.91 -1.23%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では、円が主要16通貨すべてに対 して上昇。ドルもほとんどの通貨に対して上げた。世界的に景気が 減速している兆候が出ており、逃避先として円の需要が高まった。

円は対ユーロで一時、7週間ぶりの高値をつけた。菅直人首相 と日本銀行の白川方明総裁が電話会談したが、円高を抑制する計画 を示さなかったことから円買いが入った。ドルはユーロに対してほ ぼ6週間ぶりの高値をつけた。米国の経済指標が景気回復のペース 鈍化を示すと予想されていることに加え、ユーロ圏のサービス業と 製造業を合わせた総合景気指数が低下したことが背景。

トラベレックス・グローバル・ビジネス・ペイメンツの市場ア ナリスト、ジョー・マニンボ氏は「27日の米国内総生産(GDP) 改定値の発表を前に、どのような材料でもリスク許容度を押し上げ るのは難しいかもしれない」と述べた。

ニューヨーク時間午後1時57分現在、円は対ユーロで前週末 比0.7%高の1ユーロ=108円9銭(前週末は108円83銭)。一 時は107円71銭と7月1日以来の高値まで上昇した。対ドルでは

0.4%上昇し、1ドル=85円28銭(前週末は85円62銭)。ユー ロはドルに対して1ユーロ=1.2671ドルと、前週末から0.3%下 げた。一時は7月13日以来の安値となる1.2647ドルをつける場 面もあった。

◎米国株式市場

米株式相場は3営業日続落。S&P500種株価指数は5週間ぶ り安値となった。企業買収が今後も加速するとの観測がプラス材料 になったものの、経済が再びリセッション(景気後退)に陥るとの 懸念から売りが優勢となった。

ダウ工業株30種平均では、キャタピラーやシスコシステムズ が安い。またパソコン大手ヒューレット・パッカード(HP)が下 げた一方、データセンター用の機器とソフトウエアを製造する3P ARは急伸した。HPは3PARに対し買収案を提示した。カナダ の肥料メーカー、ポタシュは6営業日続伸。より高額での買収提案 を受けるとの観測から買い進まれた。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株 価指数は前週末比0.4%安の1067.36。一時は0.9%高まで上げ る場面もあった。ダウ工業株30種平均は39.21ドル(0.4%)下 げて10174.41ドル。米証券取引所の騰落比率は1対3。

ハンティントン・アセット・アドバイザーズ(シンシナティ) で133億ドルの資産運用に携わるピーター・ソレンティーノ氏は、 「M&A(合併・買収)での企業の支払額が大き過ぎるのではとの 懸念は常に存在する」と指摘。「投資家はM&Aに対し一段と懐疑 的になっている」とし、「その上、マクロ経済の見通しについても 依然多くの懸念がある。マクロ経済に関して良いニュースが聞かれ ない状況では、株を買いたいという強い確信を投資家からは感じら れない。投資家は守りの姿勢になりつつある」と述べた。

◎米国債市場

米国債相場は上昇。米景気回復が停滞しているとの懸念が背景 だ。2年債利回りは過去最低水準に3ベーシスポイント(bp、1 bp=0.01ポイント)未満に迫った。24日には2年債入札(370 億ドル)が実施される。

米経済が再びリセッション(景気後退)に逆戻りする恐れがあ るとの見方から、米株は下落した。これに反応して10年債利回り が下げた。午後に実施された30年物インフレ連動債の入札(70億 ドル)は応札倍率が過去最高だった。

ミラー・タバクの主任経済ストラテジスト、ダン・グリーンハ ウス氏は、「固定利付債なら何でも需要がある」と述べ、「最近はイ ンフレヘッジの有無にかかわらず、すべての国債入札が順調だ」と 続けた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク 時間午後3時46分現在、10年債利回りは2bp低下の2.59%。 10年債価格(表面利率2.625%、2020年8月償還)は6/32上げ て100 9/32だった。

2年債利回りは1bp下げて0.48%。8月20日には過去最 低の0.4547%を付けた。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は小安い。景気減速で金などの商品の 需要が弱まるとの懸念が広がった。

商品19銘柄で構成するロイター・ジェフリーズCRB指数は 年初から6.2%下落。大恐慌以降で最悪のリセッション(景気後退) からの米景気回復が難航していることが背景にある。金は19日に はオンス当たり1239.50ドルと7週間ぶりの高値を付けた。6月 21 日に付けた過去最高値は約3%下回っている。

インテグレーテッド・ブローカレッジ・サービシズのヘッドデ ィーラー、フランク・マギー氏(シカゴ在勤)は、「景気減速を背 景に市場全体が軟調となっている」と指摘。「このような状況では 何でも売りたくなるが、投資家の不安感が強まれば金に再び買いが 集まるだろう」と続けた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先 物相場12月限は前営業日比30セント安の1オンス=1228.50ド ルで取引を終了。0.4%高から0.4%安のレンジを行き来し、方向 感のない展開となった。

◎原油先物市場

ニューヨークの原油先物相場は下落。ドルが対ユーロで上昇し、 代替投資先としての商品の魅力が後退したことで6週間ぶりの安 値を付けた。株が朝方の上げを縮小したことも相場を圧迫した。

原油は4営業日続落。この日はドルの対ユーロ相場が7月13 日以来の高値を付けた。今週発表の米経済指標で景気足踏みが示さ れる可能性から、投資資金が比較的安全とされるドルに向かったこ とが背景。

トラディション・エナジー(コネティカット州スタンフォード) のアナリスト兼ブローカー、ジーン・マクギリアン氏は、「米景気 動向が株やドルにどう影響を及ぼすかによって、原油の動きも決ま る」と指摘。「景気をめぐる不安が強まれば、相場は70ドルに近づ くだろう」と続けた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物10月限は 前日比72セント(0.98%)安の1バレル=73.10ドルで取引を 終了した。一時は72.75ドルと、7月7日以来の安値を付ける場 面もあった。年初からは7.9%下げている。

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参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 名子 知子 Tomoko Nago-Kern +1-212-617-2407 tnagokern@bloomberg.net Editor:Tsuneo Yamahiro 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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