NY外為:円とドルが上昇-景気減速懸念でリスク回避

ニューヨーク外国為替市場では、 円が主要16通貨すべてに対して上昇。ドルもほとんどの通貨に対し て上げた。世界的に景気が減速している兆候が出ており、逃避先とし ての需要が高まった。

ドルはユーロに対してほぼ6週間ぶりの高値をつけた。米国の経 済指標が景気回復のペース鈍化を示すと予想されていることに加え、 ユーロ圏のサービス業と製造業を合わせた総合景気指数が低下したこ とが背景。円は対ユーロで一時、7週間ぶりの高値をつけた。菅直人 首相と日本銀行の白川方明総裁が電話で会談したが、円高を抑制する 計画を示さなかったことから円買いが入った。

トラベレックス・グローバル・ビジネス・ペイメンツの市場アナ リスト、ジョー・マニンボ氏は、「27日の米国内総生産(GDP) 改定値の発表を前に、リスク許容度を押し上げるような材料が出てく るとは考えにくい」と述べた。

ニューヨーク時間午後4時11分現在、円は対ユーロで前週末比

0.8%高の1ユーロ=107円97銭(前週末は108円83銭)。一時 は107円71銭と7月1日以来の高値まで上昇した。対ドルでは

0.4%上昇し、1ドル=85円26銭(前週末は85円62銭)。ユー ロはドルに対して1ユーロ=1.2663ドルと、前週末から0.4%下げ た。一時は7月13日以来の安値となる1.2647ドルをつける場面も あった。

24日発表の7月の米中古住宅販売件数は前月比13.4%減が予 想されている。27日発表の第2四半期GDP改定値は前期比年率

1.4%増と、速報値(2.4%増)からの下方修正が見込まれている。

ユーロは近く反発か

マークイット・エコノミクスが発表した8月のユーロ圏総合景気 指数(速報値)は 56.1 と、前月の56.7から低下。ブルームバー グ・ニュースがまとめたエコノミスト14人を対象にした調査では

56.3 (中央値)が見込まれていた。

ユーロは対ドルで反発を示すテクニカル上重要な2つの水準に近 づきつつある。ユーロは6月7日につけた約4年ぶりの安値

1.1877ドルから8月6日につけた3カ月ぶり高値 1.3334ドルま での半値押しの水準に接近している。また、6月29日の安値から8 月の高値にかけた上昇局面の61.8%押しの水準にも近い。

BNPのニューヨーク在勤テクニカルアナリスト、アンドルー・ シャベリア氏は、「ユーロは6月から8月にかけての上昇局面の半値 押しの支持線と、7―8月の上昇局面のさらに重要な水準にかなり近 い」と指摘。「買いが入ると予想される支持線が2本ある」と述べた。

同氏はまた、1.2605ドル近辺にあるそれらの水準までユーロが 下落すれば、今月3%下げているユーロの下落局面は今週中に終わり、

1.29ドルに上昇する可能性があるとの見方を示した。

円上昇

仙谷由人官房長官は菅首相と白川総裁の会談では為替介入の話題 はまったく出なかったことを明らかにした。首相と総裁は為替動向を 含む経済金融情勢について意見交換した。

ブルームバーグ相関加重通貨指数によると、円は年初から14% 上昇し、先進国通貨の中で上昇率トップとなっている。円の上昇を受 け、日本当局が円高抑制のため為替介入を実施するのではないかとの 観測が高まっている。

日本は2004年3月以来、為替介入を実施していない。当時の対 ドルの円相場は約109円だった。

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