首相と日銀総裁が電話会談-仙谷氏、為替介入の話全く出ず

菅直人首相と日本銀行の白川方明 総裁は23日午前9時すぎから約15分電話で会談し、為替動向を含む 経済金融情勢について意見交換した。両氏は政府・日銀の緊密な意思 疎通を取っていくことが極めて重要との認識で一致。為替介入の話題 はまったく出なかったという。仙谷由人官房長官が同日午前の記者会 見で明らかにした。

仙谷氏は会見で、電話会談で具体的な為替介入の話は出たかとの 質問に対し、「そんな話はきょうの電話会談ではまったく出ていない」 と言明。追加的金融緩和については「その件についてはノーコメント というふうにさせてほしい」と明言を避けた。電話会談には仙谷氏も 同席した。

仙谷氏は「首相が日銀総裁に直接お会いして話をすることについ ても今後検討していきたい」と言及。ただ「現時点での金融経済動向 をよく見てお会いすることがいいのかどうなのか、という判断で双方 が一致している。この段階は電話で話すことが最も適切ではないのか という判断だ」と説明した。

みずほ証券の飯塚尚己シニアエコノミストは首相と白川総裁との 協議が電話会談にとどまったことについて「まったく不十分だ。15分 間の電話で済ませて、ノーアクションでいけば景気の腰折れの可能性 が高まってくる」と指摘。政府と日銀の対応に関しても「今、市場が 求めているのは断固として景気の腰折れを回避し、円高に歯止めをか ける姿勢だ。政府、日銀と市場との間での温度差が目立っている」と 分析した。

仙谷氏は会見で、電話会談の内容に関して、「あまり現時点でマー ケットの関係もあるので明らかにしない方がいいと思うが、基本は米 国、欧州の金融経済動向をどう今の段階で認識、理解するのかという ところから始まっていたと理解している」と紹介するにとどめた。

また、仙谷氏は金融情勢に関する自らの認識について「この1週 間ぐらいの動向を特に日本のマーケットの商いの厚さ、薄さという点 も考えて、じっと目をこらして見ている」と発言。「あまり所見を申し 上げることもない。ユーロの関連、ドルの関連、あるいは人民元の関 連も今のところコメントするような材料もない」と語った。

一方、日銀の山口智之広報課長は23日、ブルームバーグ・ニュー スの取材に対し、「菅直人首相から白川方明総裁に電話があり、最近の 為替市場の動向を含め、内外の金融経済情勢について意見交換を行っ た」と語った。

民主党の枝野幸男幹事長は23日午後の記者会見で、景気の現状に ついて「現在の円高の状況、雇用の状況は決して楽観できる状況では ないという問題意識があるからこそ、内閣としても党としても経済対 策の議論を進めている」と強調。首相と日銀総裁が電話で会談したこ とに関しては、「内閣と日銀がきちんと意思疎通を図っているというこ とが今そういう形で見えているわけだから、十分だ」とコメントした。

1ドル=85円台の円高傾向が続く中、報道各社は先週、首相と白 川総裁が23日にも直接会談する可能性を報じていた。

--共同取材:日高正裕 Editor : Keiichi Yamamura, Kenshiro Okimoto

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