コメ価格上昇へ、小麦減産で代替需要高まる-価格差08年以降で最大

今年の穀物相場で最も下落して いるコメの価格が上昇しそうだ。熱波や森林火災、洪水の影響で北半 球全域で穀物が被害を受けたことから、実需業者や投資家が小麦に代 わる穀物を必要としているためだ。

世界の約半分の地域で食糧として利用されるコメの相場はシカゴ 市場で今年に入って25%下落。一方、小麦は6月以降、最大2倍に上 昇している。小麦とコメの価格差がこれほど拡大したのは2008年2 月以来。この年には世界的な食糧危機でハイチやエジプトで暴動が発 生し、コメ価格はこの2カ月後に過去最高値に達した。タイでの干ば つやパキスタンでの洪水もコメ供給を脅かしている。両国のコメ輸出 の合計は世界の43%を占める。

コモディティー・ブローキング・サービシズのマネジングディレ クター、ジョナサン・バラット氏(シドニー在勤)は「われわれは非 常に強気な見方をしており、大幅なリターン(投資収益率)を得る好 機とみている」と指摘。コメ価格が現行の100ポンド当たり11.175 ドルから12月までに34%上昇し15ドルになる可能性があるとみて いる。同氏が穀物は割安になっていると指摘した6月25日以降、小 麦相場は51%、トウモロコシは21%、それぞれ上昇した。

バラット氏によると、実需業者が供給確保を目指すなかコメ価格 の高騰が加速する可能性がある。米農務省(USDA)のデータに基 づいたブルームバーグの算定によると、ロシアやカザフスタン、ウク ライナ、カナダでは干ばつや豪雨の影響で小麦生産の最大21%に支障 が出たとみられる。景気回復で購買力が強まるなか、USDAの推計 によると、世界のコメ消費量は10-11穀物年度に4%増加すると見 込まれている。

小麦とコメの価格差縮小

国連が集計する食料価格は7月に5カ月ぶりの高水準に上昇した ものの、依然、08年半ばに達したピークを22%下回っている。08年 当時とは異なり、国際通貨基金(IMF)によれば、世界の経済成長 率は今年、4.6%に加速すると予想されており、予想通りなら07年以 降で最も高い伸びとなる。

シカゴのコメ先物相場は6月30日、100ポンド当たり9.55ドル と、約4年ぶりの安値に下落。08年4月に付けた最高値の25.07ド ルの半分を下回る水準となった。一方、小麦相場は8月6日、1ブッ シェル当たり8.68ドルと、6月9日時点の4.255ドルから上昇した。

トン当たりで換算すると、今月5日時点でコメ相場は小麦相場を 53%下回る水準で取引されており、価格差は08年2月27日以降で最 大。08年4月時点ではコメ価格は小麦価格を242ドル上回っていた。 小麦とコメの価格差は今月20日には既に15ドルに縮小。ブルームバ ーグが集計したデータによると、過去10年間の平均では、コメは小 麦を1トン当たり41ドル上回る水準で推移している。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE