米長短金利差は景気回復示唆、共和党による経済政策批判は不発の公算

ギングリッチ元米下院議長(共和 党)はオバマ米大統領の政策が「人為的にリセッション(景気後退) を長引かせている」と指摘し、共和党のベイナー下院院内総務(オハ イオ州)は「景気刺激策は功を奏していない」と批判。同党のバニン グ上院議員(ケンタッキー州)はバーナンキ連邦準備制度理事会(F RB)議長の在任期間を「失敗」と呼んでいる。

こうした共和党の意見に対し、米債券市場は異を唱えている。現 行のような長短金利差で米経済がマイナス成長に陥ったことはないか らだ。2年債と10年債の金利差は現在2.11ポイントで、クリーブラ ンド連銀によると、今後1年でリセッションに陥る確率は15.5%にと どまる。

モントリオール銀行傘下BMOキャピタル・マーケッツの公共政 策ストラテジスト、アンドルー・ブッシュ氏は「景気回復の死を指摘 する報告は大いに誇張されたものだ」とみる。

政治家が11月の中間選挙をにらんだ発言を強める中で、債券トレ ーダーはいわゆるイールドカーブ(利回り曲線)を米経済の行方を見 極める手掛かりとして注目している。過去7回の景気後退の前には毎 回、長期金利が短期金利を下回ったためだ。長短金利差は2月に付け た過去最大の2.91ポイントから縮小してはいるものの、依然として 1990年代の平均の2倍近い水準にある。

エコノミストらは経済見通しを下方修正しているが、ブルームバ ーグ・ニュースが66人の予想中央値をまとめた結果では、依然として 今年の国内総生産(GDP)伸び率を3%、2011年は2.8%と予測し ている。ゴールドマン・サックス・グループのエコノミストらは、住 宅や雇用、設備投資といった景気の足かせの大部分は「既に大きな打 撃を受けている」と指摘している。

同社エコノミストによる8月12日付リポートは「米経済成長に鈍 化の兆候が増えている中、市場参加者は景気の二番底の可能性を懸念 するようになった」とした上で、「その確率は異常に高く25-30%だ が、われわれは二番底を基本シナリオと見てはいない」と説明した。

先週は、2年債利回りが一時、過去最低の0.4547%に低下。2年 債価格は2/32上昇し、100 8/32。10年債利回りは一時2.53%と、09 年3月以来の低水準に達した。

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