NY外為(20日):ユーロは5週ぶり安値、独連銀総裁発言で

ニューヨーク外国為替市場では、 ユーロがドルに対し5週間ぶり安値に下落。欧州中央銀行(ECB) 政策委員会メンバーのウェーバー・ドイツ連邦銀行総裁が、域内経済 は年内はECBの支援を必要としているとの認識を示したことに反応 した。

ユーロはスイス・フランに対しては7月1日以来の安値。ウェー バー総裁は、ブルームバーグテレビジョンのインタビューで、年末の 流動性不足を和らげるため、ECBは銀行を支援すべきだと説明した。 円は週間ベースでは主要16通貨中、15通貨に対して上昇の勢いと なっている。世界的な回復鈍化の兆候から、逃避先としての需要が高 まった。

ファン・エック・アソシエーツのポートフォリオマネジャー、エ リック・ファイン氏(ニューヨーク在勤)は、「このユーロの動きは 驚きではない」とし、「出口戦略に関する本格的な議論は2011年1 -3月になるとのウェーバー総裁の発言はどちらかと言えばハト派的 だ」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロはドルに対し前日比

0.9%安の1ユーロ=1.2712ドル。一時1.2664ドルと、7月13 日以来の安値を付ける場面もあった。円は対ユーロで1ユーロ=108 円83銭(前日は109円49銭)。一時108円26銭と、7月1日以 来の高値を付けた。

ユーロはスイス・フランに対し、1ユーロ=1.3143フラン(前 日は1.3233フラン)。一時1.3140フランを付けた。円の対ドル 相場は、0.3%安の1ドル=85円62銭。

株価下落

株式市場では、欧米ともに主要株価指数が下落。これに反応し、 ユーロは下げを加速した。

ウェーバー総裁は19日、フランクフルトでブルームバーグテレ ビジョンのインタビューに応じ、「出口戦略続行に関する議論の大半 は、第1四半期に集中して行われると考えている」と述べた。「手順 の正常化に向けた動きの再開が必要なことは明白だ」と付け加えた。

総裁の発言を受け、欧州債市場ではドイツの10年債と30年債 の利回りがともに過去最低に低下。独10年債利回りは一時、

2.26%まで下げ、30年債利回りは一時8ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)低下し、2.89%を下回った。

ブルームバーグの調査によれば、来週発表される4-6月(第2 四半期)の米実質国内総生産(GDP)改定値は、前期比1.4%増 と、速報値の同2.4%増からの下方修正が見込まれている。

モントリオール銀行のグローバル為替ストラテジスト、アンドル ー・ブッシュ氏(シカゴ在勤)は顧客リポートで、「米国で失業保険 申請件数が50万件に増加し、これが株式相場の重しとなるなか、リ スク回避への逆戻りでドルは主要16通貨すべてに対し上昇している」 と記した。

幅広い上昇

ドルは主要通貨すべてに対して値上がり。相対的な安全性から需 要を集めた。円は対ドルで一時上げていたものの、節目となる1ドル =85円の水準を上抜けられず、下げに転じた。

ウエストパック銀行のシニア通貨ストラテジスト、リチャード・ フラヌロビッチ氏(ニューヨーク在勤)は「市場は85円を大きく割 るような円買いには慎重だ。ドルはこの水準で底堅さを見せている」 と分析した。

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