世界のM&A回復か-例年低調の8月に活発化、企業が現金活用始める

世界の企業が、手元に保有する3 兆ドル(約260兆円)近い現金を使い始めている。8月は例年、企業 の合併・買収(M&A)が最も低調な月だが、このままいくと今年は 最も活発な月となりそうだ。

半導体最大手の米インテルは19日、コンピューターのセキュリ ティー対策ソフトメーカー、米マカフィーの買収を発表。ブルームバ ーグが集計したデータによれば、これにより8月に発表された買収案 件の評価額は総額1747億ドルとなり、今年これまでで最高の3月を 上回るペースだ。

買収額上位10件のうち7件は現金による買収で、これらには世 界最大の鉱山会社、英・オーストラリア系BHPビリトンがカナダの 肥料メーカー、ポタシュに仕掛けた敵対的買収(390億ドル)や英鉱 業会社ベダンタ・リソーシズによる英ケアン・エナジーのインド石油 部門買収が含まれる。

バークレイズ・キャピタルのグローバルM&A責任者のポール・ パーカー氏は「企業のバランスシート上の現金が歴史的な高水準にあ るところに、低金利は続くと予想される」と述べ、「全額現金による買 収、あるいはそのほとんどを現金で支払う案件が今後も多く見られる だろう」と語った。

買収が実現するかどうかは、最大のM&A市場である米国の景気 動向に一部で左右される見通し。19日の米S&P500種株価指数は前 日比1.7%安で終了。先週分の失業保険申請件数が昨年11月以来の 高水準に増えたほか、フィラデルフィア連銀が発表した同地区製造業 景況指数が1年ぶりにマイナスになったことが響き、ウェルズ・ファ ーゴやゼネラル・エレクトリック(GE)、エクソンモービルを中心に 値下がりした。

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