債券は反発、先物7年2カ月ぶり高値、米金利低下や日銀緩和期待受け

債券相場は反発。先物中心限月は 一時7年2カ月ぶりの高値を付けた。前日の米国市場で、弱めの経済 指標を受けて金利低下、株安となった流れを継続して買いが先行した。 日本銀行による追加金融緩和への期待も相場の支えとなった。

日興コーディアル証券の野村真司チーフ債券ストラテジストは、 債券相場は連日、日銀臨時会合の開催のうわさが流れて追加緩和を織 り込む格好だったと指摘。「さすがに伸び悩んだが、追加緩和期待が残 っているため、中短期ゾーンが引き続き買われて、底堅い展開となっ た」とも語った。

東京先物市場で中心限月9月物は、前日比22銭高の142円97銭 で始まった。その後も142円90銭台を中心に推移したが、午後に入る と水準を切り上げ、1時過ぎには29銭高の143円4銭まで上昇した。 中心限月としては日中ベースで2003年6月26日以来の高値となった。 取引終盤にかけて上げ幅を縮め、結局11銭高の142円86銭で引けた。

前日の米国市場の動向を受けて、朝方から買いが先行した。19日 の米国債相場は上昇し、米10年債利回りは一時2.55%と昨年3月以 来の低水準を付けた。フィラデルフィア連銀の製造業景況指数が低下 し、新規失業保険申請件数が予想外に増加したため、景気回復腰折れ 懸念が強まった。一方、米株式相場は下落。この日の日経平均株価は 3日ぶりに反落した。

10年債利回りは一時0.905%

現物債市場で長期金利の指標とされる新発10年物の309回債利回 りは、前日比2.5ベーシスポイント(bp)低い0.905%で取引を開始。 18日に記録した7年ぶり低水準の0.90%に接近した。しかし、その後 は徐々に低下幅を縮めており、午後2時半過ぎからは0.5bp低い

0.925%で推移している。

日銀による追加緩和への期待感が金融政策変更に敏感な中期ゾー ンを中心に相場全体の支えとなっている。5年物の90回債利回りは一 時、前日比1.5bp低い0.245%となり、新発5年債としては03年6月 26日以来の低水準を付けた。その後は0.5bp低い0.255%で取引され ている。三井住友アセットマネジメント国内債券運用グループアクテ ィブチームの永見哲チーフは、「追加緩和期待があるので、短中期債は 低下余地を探る展開となっている」と説明した。

みずほ証券の野地慎シニアマーケットアナリストは、菅直人首相 と白川方明日銀総裁の会談が23日になければ追加緩和は後ずれるか もしれないとしながらも、「日銀は少なくとも次回9月6、7日の金融 政策会合までに追加緩和をやるだろう」と予想。新型オペの規模拡大 や期間を6カ月に延ばしてターム(期日)物金利の低下を促すことも 考えられるとの見方も示した。

仙谷由人官房長官は20日、閣議後の会見で、菅首相と白川総裁が 来週中にも会談する方向で調整していると共同通信が報じたことに関 し、「日本銀行とは今までにも、いろんな形で必要なコミュニケーショ ンを取っているが、具体的にいつ会談を開くかどうかというのは存じ 上げていない」と述べ、具体的な日程について言及を避けた。

こうした中、日本証券業協会が20日に発表した7月の公社債投資 家別売買高(短期証券除く)によると、都市銀行は8497億円、地方銀 行は1兆2750億円、信託銀行は7483億円、信用金庫は1兆101億円、 生保・損保は6360億円の買い越しとなった。みずほ証券の末廣徹マー ケットアナリストは、都銀は長期・超長期債を中心に買い越したと説 明した。

--取材協力:菅野顕一郎 Editors:Hidenori Yamanaka, Hidekiyo Sakihama

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