インテル、マカフィー買収でセキュリティーソフト事業追加

半導体最大手の米インテルは、コ ンピューターのセキュリティー対策ソフトメーカー、米マカフィーを 76億8000万ドル(約6550億円)で買収することで合意した。半導体 製造を中核事業とするインテルにセキュリティーソフト事業が加わる ことになる。インテルとしては過去最大規模の買収。

インテルの19日の発表によると、マカフィーの株主は1株当たり 48ドルを現金で受け取る。これはマカフィー株の18日終値を60%上 回る水準。インテルによると、両社の取締役会はともに全会一致で買 収を承認した。

レイモンド・ジェームズ・アンド・アソシエーツのアナリスト、 ハンス・モーゼスマン氏は、セキュリティー対策ソフトで米シマンテ ックに次ぐ2位のマカフィーの買収は、セキュリティーソフト事業を 持たない同業他社との競争でインテルを優位に立たせると指摘した。 また、ポール・オッテリーニ最高経営責任者(CEO)が推進する、 携帯端末向け半導体などパソコン(PC)以外の分野への事業拡大の 取り組みにも弾みがつく見込みという。

モーゼスマン氏は、「セキュリティーは極めて大きな問題となりつ つある」とした上で、「現存するセキュリティーの脅威は、今後悪化す ることはあっても、なくなることはない。緊密に連携したハードウエ アとソフトウエアの事業を持つことに戦略上の利点がある」と指摘し た。

利益率拡大にも寄与か

19日の米株式市場でマカフィーは前日比17.08ドル(57%)高の

47.01ドルで引けた。インテルの終値は69セント(3.5%)安の18.90 ドル。

アナリストらは、マカフィー買収が、インテルの利益率拡大のほ か、PCをより効率的に作動させる半導体の製造にも寄与する可能性 があると指摘する。インテルは7-9月(第3四半期)の粗利益率が 過去最大の67%に達すると見込んでいる。マカフィーの4-6月(第 2四半期)の粗利益率は73.3%だった。

モーゼスマン氏によると、インテルは同社のハードウエアにマカ フィーの技術を統合させることにより、システムの処理速度が速くな り、バッテリーが長く持つようになる可能性がある。

同氏はまた、インテルは資金が潤沢であるため、他社が対抗買収 案を提示する公算は小さいと指摘した。インテルは現金約180億ドル を保有している。

クロス・リサーチのアナリスト、リッチ・ウィリアムズ氏はイン タビューに応じ、インテルのマカフィー買収を受けて、シマンテック が大手ハイテク企業による次の買収目標となる可能性があると指摘し た。シマンテックの株価終値は78セント(6.2%)高の13.37ドルと、 昨年10月以来の大幅な上げとなった。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE