銀行の資本算入の債務証券、危機時に株式転換を-バーゼル委

バーゼル銀行監督委員会は、銀行 の資本に算入される債務証券を、危機時に株式に転換または償却する べきだと提言した。将来に危機が発生した場合にこれらの債券への投 資家が救済のコストを負担する仕組み作りを目指す。

バーゼル委は19日公表した意見書で、銀行が自力で資金を調達で きない場合、各行が発行した規制資本証券のすべてで損失を吸収でき るようにするべきだと提言した。救済のために銀行に公的資金を注入 する前にまず、これらの「偶発的資本(CC)」と呼ばれる部分を株式 に転換するか償却するべきだと論じた。

今回の金融危機では、破たんの危機にひんした銀行への政府支援 が、一部の劣後債の保有者による損失回避を助ける形になった。バー ゼル委はこのような状況を是正したい考えだ。

信用調査会社クレディットサイツのロンドン在勤アナリスト、ジ ョン・レイモンド氏は「銀行の規制資本調達のコストが高くなるよう だ」とし、現在と「異なる投資家基盤も探さなければならなくなるだ ろう」と述べた。アビバ・インベスターズのアナリスト、オリバー・ ジャッド氏も、提案された規制資本証券は「現行のものと大きく異な る。これを購入する標準的な投資家層というのが見当たらない」と話 した。

バーゼル委は、銀行が破たんしても損失は被らないとの想定の下 に投資家が証券を購入することがないようにし、モラルハザード(倫 理観の欠如)や過度のリスクテークを阻止することが目的だと説明し た。また、銀行が破たんに近づいた時に資本を立て直す資金をまず民 間投資家に求めることで、政府による救済の必要性を減らすことにも 役立つとしている。

報告書は、「銀行の破たんを回避するために公的部門が注入した資 金は、規制資本証券への投資家を保護するために使われるべきではな い」としている。

バーゼル委は20カ国・地域(G20)の要請を受けて銀行の資本規 制の草案を作成している。今回の提案に対して10月1日まで意見を募 る。最終案は11月にソウルでのG20首脳会議で提示する予定。

-Editors: Frank Connelly

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