8月19日の米国マーケットサマリー:株が下落、円とドルは上昇

ニューヨークの為替・株式・ 債券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.2820 1.2853 ドル/円 85.35 85.46 ユーロ/円 109.41 109.84

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 10,271.06 -144.48 -1.4% S&P500種 1,075.61 -18.55 -1.7% ナスダック総合指数 2,178.84 -36.86 -1.7%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .48% -.02 米国債10年物 2.57% -.06 米国債30年物 3.65% -.09

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金(ドル/オンス) 1,235.40 +4.00 +.32% 原油先物 (ドル/バレル) 74.40 -1.02 -1.35%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では、ドルと円、スイス・フランが主 要通貨の大半に対して上昇。米経済指標が市場予想を下回ったことを 受けて、安全需要が高まった。

この日発表された米新規失業保険申請件数は市場予想を上回 り、米フィラデルフィア地区の製造業景況指数は予想外に低下した。 これに反応し、ドルはユーロに対して上昇。円はドルに対し一時

0.6%高の1ドル=84円90銭を付けた。この日早くは、円高抑制 に向け介入が実施されるとの観測から下げていた。スイス・フラン はドルに対し7カ月ぶり高値に上昇。

MFグローバル・ホールディングスのシニア市場ストラテジス ト、デニス・カジガス氏は「米経済統計の悪化を受けて、他の通貨 からドルへと質への逃避が見られる」と指摘。「リスク回避にやや 傾いている」と加えた。

ニューヨーク時間午後3時32分現在、ドルはユーロに対し前 日比0.2%高の1ユーロ=1.2826ドル。一時は0.4%安まで下げ る場面もあった。円はドルに対し0.2%高の1ドル=85円33銭。 スイス・フランは対ドルで1%上昇。

◎米国株式市場

米株式相場は下落。S&P500種株価指数は1カ月ぶりの安値で 引けた。失業保険申請件数が昨年11月以来の高水準に上昇したほか、 フィラデルフィア連銀が発表した製造業景況指数も落ち込んだ。

複合電機のゼネラル・エレクトリック(GE)やアルミ生産の アルコア、住宅関連用品小売りのホーム・デポが下落。大型株への売 りが目立った。半導体のインテルも安い。同社はオンラインセキュリ ティソフトウエアのマカフィーを約76億8000万ドルで買収するこ とで合意した。一方のマカフィーは急伸した。米百貨店最大手シアー ズ・ホールディグスは下落。同社の四半期決算では、売上高がアナリ スト予想を下回った。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株 価指数は前日比1.7%下落の1075.61。7月21日以来の安値だった。 ダウ工業株30種平均は144.48ドル(1.4%)下落の10271.06ド ル。ダウ平均は構成銘柄すべてが値下がりした。米証券取引所の騰落 比率は1対6。

RBCウェルス・マネジメントの株式戦略ディレクター、フィ リップ・ダウ氏は、「市場参加者はフラストレーションを感じている」 と述べ、「企業利益が好調にもかかわらず、経済統計は予想よりも悪 い内容だ。投資家は景気動向をみながら、株を保有すべきなのか自問 している」と続けた。

◎米国債市場

米国債市場では2年債利回りが過去最低を更新した。フィラデル フィア連銀の製造業景況指数が低下し、新規失業保険申請件数が予想 外に増加したため、回復腰折れへの懸念が強まった。

フィラデルフィア連銀の製造業景況指数は予想外にマイナスとな り、2009年以来の低水準。これをきっかけに2年債利回りは

0.48%を割り込んだ。米連邦準備制度理事会(FRB)は今週再開 した国債購入プログラムの一環として、この日は36億900万ドル の米国債を購入した。財務省は来週、2、5、7年債の入札を実施す る。発行総額は1020億ドルと、4カ月連続の減少。

BNPパリバ証券の金利戦略責任者、ブレント・ベイガン氏は、 「経済指標を受け、市場心理は劇的に変わった」と指摘。「相当長期 にわたり利上げは不可能だとの声が増えた。長期債の方がより上昇し たのは高い利回りを追う動きが原因だ」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後1時30分現在、2年債利回りは2ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)低下の0.48%。一時は0.4715%と、財務省が 1975年に定例入札を始めて以来の最低水準をつけた。30年債利回 りは一時3.62%と、2009年4月以来の水準まで低下した。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は上昇。米失業保険申請が予想に反して 増加したことで景気減速への懸念が強まり、金は逃避先としての需要 から7週間ぶりの高値を付けた。

米労働省が発表した14日に終わった1週間の新規失業保険申請 件数は前週から1万2000件増加して50万件と、ブルームバーグ・ ニュースがまとめたエコノミスト予想を上回った。世界経済が成長の 勢いを失いつつある兆しから、金は年初から13%上昇しており、株 のパフォーマンスを上回っている。

ガムコ・ゴールド・ファンドで運用に携わるシーザー・ブライア ン氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「先行き不 透明感は極めて強く、景気回復はまだらだ」と指摘。金は「複数年に わたる強気市場に入っている。相場は上昇するだろう」と加えた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 相場12月限は前日比4ドル(0.3%)高の1オンス=1235.40ド ルで取引を終了。一時は1239.50ドルと、中心限月としては7月1 日以来の高値を付けた。

◎原油先物市場

ニューヨークの原油先物相場は下落。米失業保険の申請件数が増 加したほか、フィラデルフィア地区の製造業活動が縮小したことで、 石油の最大消費国である米国で景気の回復ペースが失速しつつあると の懸念が強まった。

原油は一時1.9%安。米労働省が発表した先週の新規失業保険申 請件数は予想に反して増加し、昨年11月以来の高水準を記録した。 また、フィラデルフィア連銀が発表した8月の同地区製造業景況指数 は前月から低下し、2009年7月以来の低水準となった。米エネルギ ー省(DOE)が18日に発表した13日終了週の在庫統計によると、 原油と燃料を合わせた在庫合計は少なくとも20年ぶりの高水準に増 加した。

エネルギー関連の商品に重点を置くヘッジファンド、アゲイン・ キャピタル(ニューヨーク)のパートナー、ジョン・キルダフ氏は、 「雇用状況の暗さと、記録的高水準にある原油と燃料の在庫合計が今 後もエネルギー相場を圧迫する」と予想。「フィラデルフィア連銀景 況指数が悪かったことも景気の力強さに対する懸念を一段と強めた」 と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物9月限は前日 比99セント(1.31%)安の1バレル=74.43ドルで取引を終了。 一時は73.96ドルまで下げる場面もあった。

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参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 名子 知子 Tomoko Nago-Kern +1-212-617-2407 tnagokern@bloomberg.net Editor: Akiko Nishimae 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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