米GMの再上場の行方、投資家の信頼回復が鍵-シェアや業績に不安

米自動車メーカー、ゼネラル・モ ーターズ(GM)が再上場に向けて新規株式公開(IPO)で投資家 に株式を購入してもらうためには、同社の市場シェア低下見通しや黒 字計上から1年にも満たない状況のほか、自動車産業に詳しくない新 経営陣のことなどに目をつぶってもらう必要がある。

米政府が株式の61%を保有するGMは18日、同社の北米市場シ ェアが2014年までに縮小する可能性を指摘。2四半期連続で黒字を確 保した同社は、利益の伸びが今年7-12月(下期)に鈍化する見通し も示している。ブルームバーグが集計したデータによれば、米政府が これまでGMに投じた資金で収支とんとんとなるためにはGMの時価 がIPO後に694億ドル(約5兆9500億円)となる必要がある。

GMが18日に米証券取引委員会(SEC)に届け出た書類には、 IPOに向けて十分な投資家需要を喚起するために同社が直面するさ まざまな課題が示された。事情に詳しい関係者によれば、IPOの規 模は最大160億ドルとなる可能性がある。

オークブルック・インベストメンツのピーター・ジャンコウスキ ーズ共同最高投資責任者(CIO)は、「GMは2四半期連続で利益を 計上したに過ぎず、最高経営責任者(CEO)も退任する。厳しい株 式放出となるだろう」と指摘した。

ブルームバーグ集計のデータによれば、GMの社債保有者や全米 自動車労組(UAW)がワラントを行使して政府保有の株式が希薄化 した場合に政府がGM投資分を十分に回収するには、時価総額が694 億ドルを上回る必要がある。この時価総額は、米国株の前回の強気相 場の最終局面での規模の3倍余りで、競合するフォード・モーターの 時価総額(420億ドル)を65%上回る水準だ。

新経営陣もリスク

GMは18日の目論見書で、新たな経営陣がリスクとなる可能性を 指摘している。エド・ウィッテーカーCEOは先週、同職を9月1日 付で、会長職を12月31日付でそれぞれ退任し、両職とも取締役でカ ーライル・グループのマネジング・ディレクター、ダン・アカーソン 氏が引き継ぐと発表したが、GMは同社にとって09年4月以来で4人 目のCEOとなる同氏の自動車業界における経験不足を挙げている。

オバマ政権の米自動車業界再建策で財務省のアドバイザーを務め たスティーブン・ラトナー氏は、ブルームバーグテレビジョンのイン タビューで、「企業にとって、1年半に4人のCEOを迎えるというの は良い状況とは言えない」と述べ、「最善の経営慣行ではないだろう」 と述べた。

それでも一部の投資家はGMの利益拡大と成長の可能性に賭けて リスクを負うだろうと、YCMネット・アドバイザーズで投資戦略を 担当するマイケル・ヨシカミ氏は予想する。同氏は「投資家には歓迎 されるだろう。彼らはGMの復活を確信している」としつつも、YC Mネット向けにはGM株を購入しない計画だと述べた。なぜなら十分 に慎重な投資とは言えないからだと付け加えた。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE