BOAなど米金融11社、最大15兆円損失も-MBSめぐる請求

【記者:David Mildenberg and Jody Shenn】

8月18日(ブルームバーグ):バンク・オブ・アメリカ(BOA) とJPモルガン・チェースなど米金融機関11社は、住宅ローン担保証 券(MBS)を購入した投資家と保険会社からの買い戻し請求で合計 1338億ドル(約11兆4400億円)の損失を被る恐れがある。ワシント ンに拠点を置く調査・投資銀行業務のコンパス・ポイント・リサーチ・ アンド・トレーディングが指摘した。

コンパスのアナリスト、クリス・ガマイトニ氏はリポートで、基 礎となる試算では、顧客からの請求に伴う負担について、最も楽観的 なシナリオで553億ドル、最悪の場合には1792億ドル(約15兆3700 億円)に上るとしている。

政府支援機関(GSE)のファニーメイ(連邦住宅抵当金庫)と フレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)から問題のある住宅ローン 債権の買い戻しを求められることで、これとは別に280億ドルの負担 が生じるとコンパスは予想する。影響が大きいとみられる金融機関に は、ゴールドマン・サックス・グループとドイツ銀行も含まれる。

MBSの買い手と保険会社は、金融機関が住宅ローンに関する虚 偽ないし誤解を招くデータに基づいて、住宅ローン債権を投資家に売 りつけたと非難している。ガマイトニ氏は、このうち金融機関8社に ついて、想定される損失が有形資産の簿価の10%を超えるとみており、 支払い能力が危険にさらされているわけではないが、利益の流出が今 後何年も続く可能性があると指摘する。

ファニーメイの上級金融アナリストだったガマイトニ氏は、電話 インタビューで、「投資業界全体が問題の大きさを理解していない」と 警告した。MBIAなどの債券保証会社と、連邦住宅貸付銀行(FH LB)のうち3行を含む投資家は、不動産の価値と原資産の質につい て不正確な説明を行ったと主張し、MBSの引受会社と発行体を相手 取り訴えを起こした。MBSに絡む損失の拡大を受けて、ファニーメ イとフレディはその後政府管理下に置かれ、MBIAの株価は損失拡 大が嫌気されて80%余り急落した。

コンパスの試算では、BOAの損失は有形資産の簿価の17%に相 当する352億ドル、JPモルガンが同13%相当の239億ドル、ドイツ 銀は21%相当の141億ドル、ゴールドマンは11%相当の112億ドル損 失を被る見通し。

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