8月18日の米国マーケットサマリー:株が上昇、M&A観測で

ニューヨークの為替・株式・ 債券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.2858 1.2885 ドル/円 85.44 85.53 ユーロ/円 109.86 110.19

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 10,415.54 +9.69 +.1% S&P500種 1,094.16 +1.62 +.1% ナスダック総合指数 2,215.70 +6.26 +.3%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .50% -.00 米国債10年物 2.63% +.00 米国債30年物 3.74% -.03

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金(ドル/オンス)1,231.40 +3.10 +.25% 原油先物 (ドル/バレル) 75.25 -.52 -.69%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では、円がユーロに対し約6週間ぶり 高値に近づいた。対ドルでも上昇している。世界的に景気回復が勢い を失いつつあるとの懸念から、逃避通貨としての需要が高まった。

米国の景気が減速し、米連邦準備制度理事会(FRB)が債券 購入を増やすとの観測や、日本が円高阻止に向けた介入に踏み切る との懸念が後退したことから、円が買い進まれた。一部の成長関連 通貨も値上がりした。住宅建設や商品関連の企業買収が増加すると の観測から、株式相場が上昇に転じたことが材料視された。

コモンウェルス・フォーリン・エクスチェンジの主任市場アナ リスト、オマー・エシナー氏は「世界の景気見通しに対する投資家 の懸念が高まってきていることから、リスクテークはなお抑制され ている」と指摘。「きょうの円上昇は大きな驚きではない」と述べ た。

ニューヨーク時間午後3時9分現在、円はユーロに対し1ユー ロ=109円89銭と、前日の110円19銭から0.3%高。前日は109 円7銭と、7月1日以来の高値を付ける場面があった。対ドルでは

0.1%上げて1ドル=85円42銭(前日85円53銭)。ドルは対ユ ーロで0.2%上昇し、1ユーロ=1.2865ドル(前日1.2885ドル)。

◎米国株式市場

米株式相場は上昇。S&P500種株価指数は3日続伸した。原油 安を背景にエネルギー株が値下がりしたが、住宅建設会社や資源関連 企業をめぐる買収観測を手掛かりに上昇した。

住宅建設のライランド・グループとメリテージ・ホームズはいず れも上昇。シティグループが住宅建設業界の統合が進むと予測したの が材料だった。肥料メーカーのポタシュは続伸。同社に買収案を提示 した英豪系資源会社BHPビリトンが買収提示額を引き上げるとの観 測が広がった。鉄鋼のUSスチールも高い。同業の欧州アルセロー ル・ミタルがUSスチール買収を検討する可能性があるとの情報が買 いを誘った。

一方、石油のエクソンモービルは下落。米石油在庫が20年ぶり の高水準に増加して嫌気された。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株 価指数は前日比0.2%上昇の1094.15。一時は0.6%安まで売られ る場面もあった。ダウ工業株30種平均は9.69ドル(0.1%)上昇 の10415.54ドル。

フィデュシャリー・トラスト(ボストン)のマイケル・マレーニ ー氏は、「綱引きの状態だ」と述べ、「企業のバランスシートには手 持ち資金が豊富にある。M&A(合併・買収)や株式買い戻しに充当 されるだろう。BHPは買収提示額を上乗せする可能性がある。景気 見通しはやや曇っているように見受けられるが、決算を発表した企業 の過半数は良好な業績を出している」と続けた。

◎米国債市場

米国債市場では30年債が上昇。利回りは1年4カ月ぶり低水準 付近に下げた。景気減速から米連邦準備制度理事会(FRB)が債券 購入を拡大するとの思惑を背景に、米国債のなかで最も利回りが高い 30年債を求める動きが強かった。

FRBは19日に償還期日2016年8月から20年8月までの米国 債を購入する計画だ。借り入れコストの低下を狙い、17日には25億 5100万ドルを買い入れた。米連邦公開市場委員会(FOMC)は10 日の声明で、住宅ローン担保証券の償還金を使い米国債に再投資する 方針を打ち出した。米国債購入は昨年10月以来で初めて。株式の上 昇に伴い、短期国債は上げ幅を消した。

グッゲンハイム・パートナーズの米金利トレーディング責任者、 トーマス・ディガロマ氏は、「経済指標が秋までの間に悪化すれば、 FRBは本格的な量的緩和プログラムを始めるだろう」と予想。「F OMCが少なくとも2年間は政策金利を据え置き、短期債利回りはか なりの低水準にとどまるとみられているため、期間がより長い国債に 資金が向かい始めている」と語った。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後2時11分現在、30年債利回りは5ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)低下の3.72%。一時は3.68%と、2009年4月以 来の最低となった。同年債(表面利率3.875%、2040年8月償還) 価格は26/32上げて102 3/4。

10年債利回りは1bp低下の2.62%。2年債利回りは前日比 変わらずの0.5%。前日につけた過去最低の0.48%近くにとどまっ た。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は3日続伸。安全への逃避先としての買 いが続いた。

17日に集計されたデータによると、世界の金連動型ETF(上 場投資信託)の金保有量は5日連続で増加し、6月30日以降で最長 の伸びを示した。金融市場の混乱や通貨下落に対するヘッジ買いで、 金は6月にはオンス当たり1266.50ドルと、過去最高値を付けた。

ETFセキュリティーズの米国営業・マーケティング責任者のウ イリアム・リンド氏は、「金への資金配分を増やしている投資家は多 い」と述べ、「経済成長をめぐる先行き不透明感から、安全への逃避 が再び活発になっている」と続けた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 相場12月限は前日比3.10ドル(0.3%)高の1オンス=1231.40 ドルで取引を終了。

◎原油先物市場

ニューヨークの原油先物相場は下落。先週の米在庫統計で原油と 燃料の在庫合計が少なくとも20年ぶりの高水準に増加したことを手 掛かりに、1カ月ぶりの安値まで売り込まれた。

米エネルギー省(DOE)のエネルギー情報局(EIA)が発 表した13日終了週の在庫統計によると、原油と燃料を合わせた在 庫は534万バレル増の11億3000万バレル。ヒーティングオイル (暖房油)とディーゼル油を含む留出油在庫は1983年以来の高水 準に達した。原油とガソリンを合わせた在庫は減少幅がアナリスト 予想よりも小幅となった。燃料需要は増加した。

シティ・フューチャーズ・パースペクティブ(ニューヨーク) のエネルギーアナリスト、ティム・エバンス氏は、「在庫は通常減 少する時期に増加しており、過剰在庫の状況に拍車がかかっている」 と指摘。「需要は改善しているが、それよりも早いペースで在庫が増 えている」と語った。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物9月限は前 日比35セント(0.46%)安の1バレル=75.42ドルで取引を終了し た。一時は73.83ドルと、7月7日以来の安値を付ける場面もあっ た。

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参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 名子 知子 Tomoko Nago-Kern +1-212-617-2407 tnagokern@bloomberg.net Editor: Shigeru Chiba 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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