米国債:30年債上昇、FRBが国債購入を拡大との観測

米国債市場では30年債が上昇。 利回りは1年4カ月ぶり低水準付近に下げた。景気減速から米連邦 準備制度理事会(FRB)が国債購入を拡大するとの思惑を背景に、 米国債のなかで最も利回りが高い30年債を求める動きが強かった。

FRBは19日に償還期日2016年8月から20年8月までの 米国債を購入する計画だ。借り入れコストの低下を狙い、17日に は25 億5100万ドルを買い入れた。米連邦公開市場委員会(FO MC)は10日の声明で、住宅ローン担保証券の償還金を使い米国 債に再投資する方針を打ち出した。米国債購入は昨年10月以来で 初めて。株式の上昇に伴い、短期国債は上げ幅を消した。

ジェフリーズのシニア金利トレーダー、クリスチャン・クーパ ー氏は「FRBは現実に国債を購入する必要がある。こうした市場 参加者の認識の変化が相場を支えている。デフレが引き続き懸念材 料になるようなら、長期債の方が上昇するだろう」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク 時間午後3時52分現在、30年債利回りは3ベーシスポイント(b p、1bp=0.01%)低下の3.74%。一時は3.68%と、2009 年4月以来の最低となった。同年債(表面利率3.875%、2040年 8月償還)価格は1/2上げて102 14/32。

10年債利回りは前日比ほぼ変わらずの2.64%。2年債利回り は変わらずの0.5%。前日につけた過去最低の0.48%近くにとど まった。

量的緩和

ゴールドマンの米国担当チーフエコノミスト、ジャン・ハッチ ウス氏は18日付の顧客向けリポートで、FRBが打ち出した資産 購入計画と「長期にわたり」異例の低金利を続けるという文言の影 響で、10年債利回りが約45bp低下したと指摘した。

スタイフェル・ニコラスのボルティモア部門で政府債トレーデ ィング責任者を務めるマーティン・ミッチェル氏は「われわれはま だ、量的緩和あるいはその可能性のある新たな時代への適応過程に ある。失業保険統計が現在の水準にとどまるようなら、FRBが行 動を取らざるを得なくなると市場は認識し、買いを入れ続けるだろ う」と述べた。

ブルームバーグの調査によると、19日発表の失業保険統計で は7日に終わった週の継続受給者数が450万人と、前週の445万 人からの増加が見込まれている。14日に終わった週の新規失業保 険申請件数は47万8000件(前週は48万4000件)が予想されて いる。

来週の入札

ブルームバーグがプライマリーディーラー(政府証券公認ディ ーラー)7社を対象に実施した調査によれば、来週の米国債入札の 規模は2年債が370億ドル、5年債が360億ドル、7年債は290 億ドルが予想されている。予想通りとなれば、発行額は2年債と5 年債が少なくとも過去1年で最小、7年債は前回入札と並ぶ。イン フレ連動国債(TIPS)の予想規模は70億ドル。財務省は19 日に発行額を発表する。

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