今日の国内市況:株は3日ぶり反発・長期金利7年ぶり低水準、円反発

東京株式相場は3日ぶりに反発。 米国の企業決算や経済指標の堅調さを受け景気に対する過度な悲観が和 らぎ、国内政策への期待感も押し上げ要因となった。時価総額上位の輸 出関連株や大手銀行株が買われ、商社や鉄鋼、海運、鉱業といった景気 敏感業種の上昇率が相対的に大きかった。

日経平均株価の終値は前日比78円86銭(0.9%)高の9240円 54銭、TOPIXは8.45ポイント(1%)高の835.23。東証1部の 売買高は概算で15億8815万株、売買代金は同1兆948億円で、売買 代金の1兆円超えは3日ぶり。値上がり銘柄数は1134、値下がり銘柄 数は401。

上昇が目立ったのは、東証1部で時価総額や流動性が最も高い30 銘柄で構成されるTOPIXコア30指数だ。TOPIXミッド400指 数が0.8%高、TOPIXスモール指数が0.7%高、日経平均が0.9% 高にとどまる中、1.4%高と主要株価指数で上昇率が最大だった。コア 30銘柄では、三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクグ ループのほか、ホンダ、任天堂、キヤノンなど全体の9割に当たる27 銘柄が高い。

きのうの米国市場では、小売り最大手のウォルマート・ストアーズ や住宅用品小売りのホーム・デポが通期の利益見通しを上方修正。7月 の米鉱工業生産指数は前月比1%上昇し、ブルームバーグがまとめたエ コノミストの予想中央値の0.5%上昇を上回った。

過度な悲観の修正とともに、相場全般を押し上げたのは政策期待。 きのうの日経平均はドバイ・ショックの昨年11月27日以来となる安 値に沈み、為替相場では円が高止まったため、日経平均と為替は12月 1日に日本銀行が追加金融緩和に踏み切る直前の水準に肩を並べた。午 後に一段高となった銀行株については、追加金融緩和による経営環境の 改善期待が出ていた。

長期金利、03年8月以来の低さ

債券相場は続伸。前日の米国市場の株高、債券安を手掛かりに反落 して始まったが、日本銀行が金融緩和策を打ち出すとの観測から買いが 膨らんだ。中長期ゾーンが買われて、5年や10年債利回りは7年ぶり 低水準を更新した。

東京先物市場の中心限月9月物は5営業日続伸を受けた高値警戒感 から、前日比6銭安い142円64銭で始まり、直後に142円59銭まで 下げた。しかし、午後には142円80銭を挟む水準でもみ合い、結局は 18銭高の142円88銭で高値引けとなった。一時は前日に付けた7年 2カ月ぶり高値に接近した。

市場は日銀の追加金融緩和に向かっており、実施までは相場上昇の トレンドは転換しにくいとの見方も出ていた。

現物市場で新発10年物の309回債利回りは前日比変わらずの

0.945%で始まり、0.5bp高の0.95%まで上昇した。その後は前日終 値を下回り、午後3時20分前後には3bp低下の0.915%に低下。新 発10年債として2003年8月13日以来の低水準を更新した。

中期債相場も上昇。2年物の295回債利回りは1bp低い0.115% まで低下し、新発2年債として05年9月以来の低い水準を記録。新発 5年債は前日に続き7年2カ月ぶり低水準となる0.26%を付けた。

円が反発、輸出企業の買い需要

東京外国為替市場では、円が反発した。外貨の戻り局面では国内輸 出企業による海外収益の円転需要が根強いとみられるほか、海外株式相 場の下値不安がくすぶるなか、リスク回避に伴う円買いも警戒され、円 に上昇圧力がかかった。

ドル・円相場は朝方に一時1ドル=85円69銭と2営業日ぶりの 円安値を付けたが、公表仲値が設定される午前10時すぎに85円34銭 まで円が反発。午後は午前に形成されたレンジ内での取引に終始した。

ユーロ・円相場は正午すぎに一時1ユーロ=109円59銭と、前日 のニューヨーク時間午後遅くに付けた110円19銭から円が水準を切り 上げ、その後も109円台後半で推移した。

日本の当局による円高対応が注目される中、菅直人首相は17日夕、 追加的経済対策について野田佳彦財務相ら関係閣僚の意見や雇用対策の 現場の声を直接聞いた上で、最終判断する考えを明らかにした。「今後 も日銀と必要なコミュニケーションを取りたい」とも語った。

市場では円の相場観が混在しており、経済対策を見極めたいとして 、方向感に乏しい。新たな経済対策はさらなる財政悪化につながる面も ある半面、円売り介入観測が後退すれば短期的に円の上値を試すとの見 方も出ていた。

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