タンカー周辺に小型船、ホルムズ海峡で爆発要因とまだ断定できない

商船三井の原油タンカーが7月に ホルムズ海峡で衝撃を受け破損した問題で、小型船がタンカー前方を 横切り、また戻る動きがあり、爆発音がしてレーダーから消えたこと が分かった。その際、「シャッー」という音が3秒程度した。国土交通 省の坂下広朗・海事局安全・環境政策課長が当時の状況を記者団に説 明し、「今回の船舶を爆発の要因とはまだ断定できない」と述べた。

国土交通省は18日、事故原因究明のため、関係省庁や専門家など が参加して第1回のタンカー事故調査委員会を開催。事務局の坂下氏 は会合後、タンカーの損傷具合や当時の状況などについて会合で説明 したと述べ、天候は晴れで波浪は静穏な状態と推定されるほか、周辺 では大型、小型船それぞれ3隻の計6隻を確認したという。

会合では、この問題をめぐる海外報道や、付着物についてはまだ 判明していなこと、聞き取り調査で大きな音と振動を感じたとの証言、 衝撃後に6分間レーダーがダウンしたことなども報告。

坂下氏はタンカーを「へこませた力はなんだったのかなどの解明 を行う」と述べ、「へこみに残されていたすす状のものが何だったのか 現時点では分析中で何とも言えない」という。また、「今後どこまで、 この委員会で原因を究明できるのかも含めて考えていかなければなら ない」と語った。さらに、外務省を通じ、海外からの情報も得られる との見通しを示した。

前原誠司国土交通相は、会合の冒頭で「日本の原油輸送量の8割 を超えるホルムズ海峡で発生したゆゆしき問題」と述べた上で、「しっ かりと検証して事実関係を明らかにしなければならない」と強調した。 現地で採取したサンプルに爆発物の残留物があるかどうかの確認や、 航海データ記録装置(VDR)の分析が進められている。次回の会合 は、分析の進ちょくをみて調整することになった。

犯行声明

一方、国際テロ組織アルカイダ系のイスラム武装グループ「アブ ドラ・アザム旅団」は、メンバーが商船三井のタンカーに対してホル ムズ海峡で自爆テロ攻撃を加えたとの犯行声明を出したと、武装組織 のウェブサイトをモニターしているSITEインテリジェンス・グル ープが3日明らかにした。

日本船主協会は9日、ペルシャ湾・ホルムズ海峡の安全確保に向 けて対策を求める要望書を国交相に提出。その中で、商船三井のタン カー破損問題に関し、犯行声明の真偽は定かでないが、テロの可能性 を否定する根拠もなく、この海域の安全が脅かされると、日本経済へ の打撃は計り知れないとしている。

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