ドイツはソロス氏の提言無視-消費犠牲に輸出ブーム

ドイツは自国のために競争力を 高めすぎている可能性がある。

輸出主導で4-6月(第2四半期)の同国の経済成長率は東西 ドイツ 統一以降で最高となったが、消費は同じようには高まってい ない。シーメンスやダイムラーなどの独企業が国際競争力を高める ため、賃金を抑制している。その結果、輸出依存度が米国の4倍に 上るドイツ経済は一つのエンジンしか回転していない。

こうした状況は変化しそうにない。ドイツ政府は欧州諸国の先 頭に立って緊縮財政を推進しており、内需の回復を通じた世界経済 の不均衡是正に一層の貢献を求める投資家やオバマ米政権の呼び掛 けを無視しているためだ。メルケル独首相による800億ユーロの歳 出削減計画は国債の投資妙味を高めるものの、小売関連株は打撃を 受ける恐れがある。同国の輸出依存体質は世界的な景気減速の影響 を受けやすくしている。

債券ファンド運用大手、米パシフィック・インベストメント・ マ ネジメント(PIMCO)のポートフォリオ運用責任者、アンド ルー・ボゾムワース氏(ミュンヘン在勤)は、「ドイツは内需に取り 組まねばならない」と述べ、「輸入も必要だ」と付け加えた。

ラガルド仏財務相や米財務省、資産家ジョージ・ソロス氏らは ドイツの貿易の流れは一方に偏っており、世界の景気回復の障害と なっているとして、独政府に是正に向けた一層の努力を求めている。

「ドイツこそ問題」

国際通貨基金(IMF)はドイツの経常黒字の対国内総生産(G DP)比が今年5.5%となるとの見通しを示している。中国の黒字 は同6.2%、米国の経常赤字は同3.3%の見込み。

ノーベル経済学賞受賞者のジョゼフ・スティグリッツ氏は今月 5日にシドニーでインタビューに答え、「中国が問題だと考えている 人は、ドイツこそ問題だと考えねばならない」と述べ、ドイツは国 内消費と投資の促進に向けた一段の刺激策を検討すべきだと発言し た。

ドイツの第2四半期GDPは前期比2.2%増で、年率換算では 中国やインドなどの新興国並みの9%程度となる。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE