アフリカ3国に官民使節団派遣、インフラ需要探る-中国に対抗

日本政府はアフリカ3カ国に官民 合同の大規模使節団を派遣する。28日から9月3日まで南アフリカ、 ナミビア、アンゴラを訪問。使節団には大手商社など10数社が参加し 資源の確保を図るほか、インフラ技術を売り込む。アフリカでは中国が 活発な資源外交を展開していると同時に自国製品の輸出先を急拡大させ ており、オール・ジャパンで巻き返しを図る。政府関係者が18日まで に明らかにした。

三菱商事、三井物産、三菱重工から幹部数十人、政府からは藤村 修外務副大臣、高橋千秋経済産業省政務官らが参加する。

オバマ米大統領も父親の出身地であるアフリカ重視の姿勢を打ち出 しており、クリントン国務長官を派遣するなど活発な外交を展開してい る。日本も遅ればせながら、アフリカ市場争奪戦に参加する態勢を整え ており、使節団の成果が注目されている。

後塵を拝する日本

経産省がまとめた資料によると、2008年の日本とアフリカ諸国との 貿易額は約344億ドルだった。中国統計年鑑によると、同年の中国の貿 易額は1072億ドルに達し、日本に大きく水をあけている。

中国や欧米諸国の後塵を拝している日本だが、野村証券の成田康浩 シニアアナリストは「日本の投資には現地企業の振興を目指すという側 面もあり、労働力を自国から派遣する中国とは異なり、現地での雇用促 進となる」面を指摘。そのうえで「今後、こうした双方の利益につなが るスキームをアピールするべきだ」と主張した。

日本も潜在成長性の高いアフリカ進出に手をこまぬいているわけで はない。成田氏はトヨタが南アでの現地生産を増やしていることを挙げ たほか、「資源調達先の多様化などからアフリカとの貿易は今後増加す る」との見通しを示した。

莫大なインフラ重要

サッカー・ワールドカップで日本が国外で初めてベスト16入りを果 たしたことで、日本人のなじみが深くなった南アフリカでは、原子力発 電や地上デジタル放送などの技術のアピールに努める。同国はサブサハ ラ・アフリカ全体のGDP(国内総生産)の約3割を占めるほか、金、 ダイヤモンドなどの地下資源も豊富で、再生可能エネルギー、石油精 製、高速鉄道など莫大なインフラ需要がある。日系企業も既に86社が進 出しており、他のアフリカ諸国への進出を図る上での橋頭保になる可能 性を秘めている。

アフリカ大陸の主要産油国の一つ、アンゴラでは、政府、主要企業 との人脈をつくることが目的。インフラ、加工業の需要発掘を目指す。 同国ではアジア最大の製油会社、中国石油化工が同国の油田の権益を 取得しており、現地に足場を築いている。内戦終結後に高成長率を達 成、中国のほか欧米諸国が首脳外交を展開し経済関係を強化している。

ナミビアは世界第4位のウラン生産量を誇る資源国。天然ガス、 ダイヤモンドも産出する。投資環境もアフリカの中では比較的安定して おり、世界銀行の投資環境ランキングでは66位。中国はナミビアにも触 手を伸ばしており、国営原子力発電会社の中国広東核電集団などがウラ ン開発計画に参入している。

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