8月17日の米国マーケットサマリー:株が上昇、円とドルは下落

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.2878 1.2827 ドル/円 85.53 85.32 ユーロ/円 110.14 109.44

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 10,405.85 +103.84 +1.0% S&P500種 1,092.54 +13.16 +1.2% ナスダック総合指数 2,209.44 +27.57 +1.3%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .50% +.02 米国債10年物 2.63% +.06 米国債30年物 3.76% +.05

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金(ドル/オンス) 1,228.30 +2.10 +.17% 原油先物 (ドル/バレル) 75.68 +.44 +.58%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では、ドルと円が大半の主要通貨に対 して下落。株式と商品相場が上昇したことで、逃避需要が後退した。

日本の政策当局が円高抑制に向け介入に動くとの観測も円を押し 下げた。ユーロは上昇。スペインとアイルランドの財政赤字への懸念 が後退するなか、両国政府が実施した国債入札で借り入れコストが低 下したことが背景にある。

オンライン為替取引オアンダのアナリスト、ディーン・ポップル ウェル氏(トロント在勤)は、「成長通貨のようなよりリスクの高い 資産に目を向けると、パフォーマンスはかなり良かった。商品・株式 相場を背景にそうした動きとなっている」と分析。「アイルランドの 国債入札は比較的好調だった。スペインの入札も同様で、リスク環境 にはプラスとなった」と指摘した。

ニューヨーク時間午後3時34分現在、円はユーロに対し、1ユ ーロ=110円13銭と、前日の109円44銭から0.6%安。一時109 円7銭と、7月1日以来の高値を付ける場面もあった。ドルは対ユー ロで0.4%値下がりし、1ユーロ=1.2884ドル(前日は1.2827ド ル)。円はドルに対し0.2%安の1ドル=85円49銭(前日85円 32銭)。

◎米国株式市場

米株式相場は上昇。S&P500種株価指数は2週間ぶりの大幅高 だった。企業の好決算や英豪系資源会社BHPビリトンがカナダの肥 料メーカー、ポタシュに提示していた390億ドルの買収案が材料視さ れた。

小売り最大手ウォルマート・ストアーズは1.2%上昇。家庭用 品小売りのホーム・デポも高い。両社とも通期利益予想を上方修正 した。ポタシュを中心に肥料メーカーの株価が上昇。ポタシュはB HPの買収案を拒否した。ヘルスケア製品のジョンソン・エンド・ ジョンソン(J&J)は、米資産家のウォーレン・バフェット氏率 いる投資・保険会社バークシャー・ハサウェイが持ち株を増やした ことが好感され上昇した。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株 価指数 は前日比1.2%上昇の1092.54。ダウ工業株30種平均は

103.84ドル(1%)上昇の10405.85ドル。

レイモンド・ジェームズ・アソシエーツのチーフ投資ストラテ ジスト、ジェフリー・ソー氏は「株価は割安だ」と述べ、「企業利 益は非常に良好なようだ。消費者もニュースでみるよりも状態は良 さそうだ。企業の手持ち資金は潤沢で、資産を構築するよりも購入 する方が安い。株式についてはあまり多くのマイナスはない。年初 来の高値を試す可能性がある」と述べた。

◎米国債市場

米国債相場は3日ぶりに下落。鉱工業生産が予想を上回ったため、 売りが優勢になった。

7月の生産者物価指数(PPI)上昇と住宅着工件数の増加を 受け、10年債と7年債を中心に売りが先行した。米連邦準備制度 理事会(FRB)は25億5000万ドル相当の国債(償還期日2014 年8月から16年2月)を購入した。

モルガン・スタンレー・スミス・バーニーの債券ストラテジス ト、ケビン・フラガナン氏(ニューヨーク在勤)は「調整が入るこ ろだった。強弱まちまちの経済指標は経済活動の鈍化を示している。 必ずしも二番底を示唆しているわけではないが、考えられていたよ りも経済活動は緩やかであるという基本シナリオを後押ししてい る」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク 時間午後零時11分現在、10年債利回りは7ベーシスポイント(b p、1bp=0.01%)上昇の2.63%。同年債(表面利率2.625%、 2020年8月償還)価格は18/32下げて99 29/32。利回りは前日 に2.5591%と2009年3月以降の最低水準をつけた。

2年債利回りは3bp上昇の0.51%。一時は0.48%と過去 最低を更新する場面もあった。30年債利回りは4bp上昇の

3.75%。前日は1年4カ月ぶりの低水準となる3.71%まで低下し た。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は上昇。ドルの軟調を背景に、代替投資 先としての金への需要が高まり、6週ぶり高値に押し上げられた。

主要6通貨のバスケットに対するドル指数は2日連続で低下。こ の日は一時、0.6%下げる場面もあった。一方で商品19銘柄で構成 するロイター・ジェフリーズCRB指数は4日以来の大幅高となった。 金融市場の混乱や通貨下落に対するヘッジ買いで、金は年初から 12%上昇。6月にはオンス当たり1266.50ドルと、過去最高値を更 新した。

ゴールド・アロー・キャピタル・マネジメントのパートナー、ヘ イスベルト・フルーネウェーゲン氏は、「ドルの下落に対するヘッジ として金が買われている」と指摘。「投資家は安心感を与えてくれる 商品を求めている」と続けた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 12月限は前日比2.10ドル(0.2%)高の1オンス=1228.30ドル で取引を終了。一時は1231.10ドルと、中心限月としては7月1日 以来の高値を付ける場面もあった。

◎原油先物市場

ニューヨークの原油先物相場は前日に付けた5週間ぶりの安値か ら上昇。株価が上昇したことで、景気回復は持続でき、燃料需要の拡 大につながるとの見方が強まった。

S&P500種株価指数は上昇。企業決算が予想を上回ったほか、 肥料メーカー、カナダのポタシュが英・オーストラリア系資源会社 BHPビリトンの買収案を拒否したことが背景となった。これを手 掛かりに原油は6営業日ぶりに上昇した。ドルは前日の水準から

0.5%下げ、商品の投資妙味が高まった。

エネルギー関連のコンサルタント会社キャメロン・ハノーバー のピーター・ビューテル社長(コネティカット州ニューカナン在勤) は「株高とドル安が相場を下支えしている」と指摘。「株の上昇は 経済成長が需要拡大につながる兆しだ。また、多くの買い手にとり、 ドルの下落でドル建ての原油相場は割安になる」と続けた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物9月限は前 日比53セント(0.7%)高の1バレル=75.77ドルで取引を終了。 16 日には15セント安の75.24ドルと、終値ベースでは7月12 日以来の安値を付けた。

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参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 名子 知子 Tomoko Nago-Kern +1-212-617-2407 tnagokern@bloomberg.net Editor: Shigeru Chiba 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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